中国国家航天局(宇宙局)チーフエンジニアの葛小春氏は22日、オンラインで行われた記者会見で、「4月24日10時に、2020年『中国宇宙の日』の始動式がオンライン形式で国家航天局のウェブサイトなどで行われる。その際、中国初となる火星探査任務の名称とマークを発表する。また2020年『中国宇宙公益イメージ大使』3人の発表、2020年『宇宙の日』のプロモーションビデオも発表される」とした。
葛氏は、「『嫦娥4号』着陸機と月面ローバーは、すでに月の裏側で16回の月の昼における科学探査を順調に完了した。このほど17回目の月の昼を迎え、現在性能は安定しており、状態も良好だ。月面ローバーは月面活動の最長世界記録を更新し、多くの独自の科学的な成果をあげた」とした。
また葛氏は、「宇宙事業は現在世界で最もチャレンジングなハイテク・ハイリスク戦略産業の1つだ。今後、中国の宇宙事業は引き続き宇宙科学、宇宙技術、宇宙応用の全面的発展を推進し、多くの重大プロジェクト任務を実施し、これまでにない革新的な探索を行い、リスクや試練もこれまでにないものになるだろう」と述べた。
現在、中国は初の火星探査プロジェクトの研究開発を進めている。
計画によると、今年、中国は長征5号で火星探査器を打ち上げ、1回の打ち上げで火星の周回、着陸、巡視探査を実現する予定となっている。
火星は太陽系の惑星の1つで、約26ヶ月に1回「火星が衝となる日」があり、この時に火星と地球の距離が最も近くなる。この期間には比較的低コストで探査器を火星に向かわせることができるため、人類の火星探査活動も通常は26ヶ月に1度ピークを迎える。2020年にはこの「火星が衝となる日」というチャンスが巡ってくる。探査機は打ち上げから約7ヶ月後に火星に到達する。
1970年4月24日、中国初となる人工地球衛星「東方紅1号」の打ち上げが成功し、中国の宇宙探査事業の幕が開かれた。中国宇宙事業のマイルストーンとなった「東方紅1号」を記念するため、2016年、4月24日を「中国宇宙の日」と定めた。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年4月23日