中国 、サーベイ能力が北半球で最高の望遠鏡を建設へ

人民網日本語版 2020年04月21日12:54

中国科学技術大学によると、同大学と青海省海西モンゴル族チベット族自治州はこのほど、「ワイドフィールドサーベイ望遠鏡プロジェクト」協力協定に共同署名した。これはワイドフィールドサーベイ望遠鏡(WFST)が正式に青海省海西モンゴル族チベット族自治州冷湖賽什騰山天文台に設置されることを示しており、同プロジェクトの建設が重要な一歩を踏み出した。科技日報が伝えた。

WFSTは中国科学技術大学と中国科学院紫金山天文台が共同建設する「双一流」学科プラットフォームで、望遠鏡本体、メインフォーカスカメラ、望遠鏡ドームサイト、データストレージ・分析の4大システムが含まれる。うち望遠鏡の口径は2.5メートルで、世界先端のメインフォーカス光学デザインを採用。ワイドフィールド、高精度、広帯域のサーベイ能力を提供し、先進的な性能を持つ。大面積7億5000万画素接合CCD探査装置を搭載し、高いサーベイ能力を持ち、3日ごとに北天球全体のサーベイを行うことができる。WFSTは完成後、北半球で最高のサーベイ能力を持つ光学時間領域サーベイ設備になる。時間領域天文、太陽系外天体観測、近宇宙学などの分野の画期的なオリジナルの革新的成果を上げる見通しだ。同時にサーベイデータはスペースデブリの観測に利用可能で、国の宇宙安全戦略の需要を満たすことができる。

WFSTプロジェクトは2018年3月1日に始動。2019年7月11日に中国科学技術大学と中国科学院光電技術研究所がWFST本体プロジェクトの建設契約を結んだ。現在はメインレンズを磨く作業が始まっている。メインフォーカスカメラは中国科学技術大学と中国科学院紫金山天文台が共同開発。データストレージ・分析システムは中国科学技術大学スパコンセンターが建設を予定。

望遠鏡の立地選定は、WFSTの建設、運営、科学的な成果の取得に向けた重要な基礎的作業だ。中国の複数の天文台の観測データの比較対照と調査により、WFSTプロジェクト活動チームは青海省海西モンゴル族チベット族自治州冷湖賽什騰山地区の夜間晴天日数、夜空光背景、大気消光、視認度などのパロメーターがいずれも世界級優良天文台の観測条件に合致し、WFSTの天文台立地選定への要求を満たすと判断した。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年4月21日

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