国務院新聞弁公室が27日に開いたブリーフィングで、中国医学科学院病原生物学研究所の金奇所長は新型コロナウイルス肺炎「0号患者」に関する質問に答えた際、「『0号患者』を遡って特定するのは非常に難しい科学的課題で、複数の学術分野を跨ぐ大量の作業が必要だ」とした。環球時報が伝えた。
金氏は、「1918年のインフルエンザの世界的流行や、1981年に初症例が報告されたエイズ、そして2009年に大流行したH1N1新型インフルエンザに至るまで、どれも『0号患者』は探し出されていない。これは確かに難しい問題であり、科学界が答えを探し続けるべき問題でもある」とした。
中国疾予防管理センターの専門家である劉培培氏も同日、「『0号患者』を遡って特定するための手がかりは多いが、多くの人体内にはすでに陽性抗体が存在しており、感染を特定するのは難しい。また、『0号患者』が無症状感染者で、調べられる診療記録がない可能性もあり、この点も遡って特定する難度を高めている」と指摘。劉氏はさらに、「中国だけでなく、各国でもその国の『0号患者』を遡る必要がある。各国が協力して関連作業を展開することを望む」とした。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年4月28日