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重力波探査技術実証衛星「天琴1号」、軌道上の技術検証を完了

人民網日本語版 2020年05月22日14:48

中山大学の学長を務める中国重力波探査「天琴計画」首席科学者の羅俊氏は21日取材に対し、「複数方面の評価を経て、昨年末に打ち上げられた技術実証衛星『天琴1号』の6大技術が軌道上での検証に全面的に合格し、各技術指標はいずれも任務の目標を上回った」と述べた。新華社が伝えた。

「天琴1号」は国家航天局が正式に研究計画に入れた重力波探査キーテクノロジー実証衛星で、昨年12月20日に山西省太原市から打ち上げられた。「天琴計画」の6大技術の軌道上での検証任務を担当する。任務期間は6カ月。

羅氏によると、「天琴1号」の中核任務は宇宙慣性基準技術の検証だ。これは重力波探査の技術体系におけるコア技術の一つで、高精度慣性センシング、マイクロニュートン級連続微調整推進、無曳航制御の3大キーテクノロジー、及び高精度レーザー干渉測量技術、高安定度温度制御技術、高精度質量中心点制御技術が含まれる。

うち高精度慣性センシング技術の軌道上のテスト結果を見ると、中国国内の既存の水準より2桁以上改善されている。これは中国が世界で2番目に高精度慣性基準技術を確立した国になったことを意味する。マイクロニュートン級可変推力冷気推進システムの軌道上のテスト結果も、国際的な先進水準に達した。

「天琴計画」は中国を中心とする国際重力波探査計画だ。2035年頃に地球から約10万キロ離れた軌道上に衛星3基を配置し、辺長が約17万キロメートルの等辺三角形を作り、宇宙に重力波探査の天文台を構築する。衛星3基で構築するネットワークが宇宙で竪琴のような形になることから「天琴」と名付けられた。

「天琴計画」のテクノロジー・ロードマップによると、同計画は段階的に実施される。高精度宇宙慣性基準技術実証衛星(1基)、衛星間レーダー干渉測量技術実証衛星(2本の軌道上に4基)を打ち上げることで、重力波探査のキーテクノロジーを成熟させる。最終的に3基の天琴衛星のネットワークを構築し、重力波探査を行う。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年5月22日

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