宇宙ステーション建設段階の4回の飛行任務を担当する宇宙飛行士チームのメンバーが決定され、訓練を展開中だ。中国予備宇宙飛行士第3期の選抜も今年7月頃に完了する。中国有人宇宙飛行任務はこれまでほぼ隔年ペースで実施されていたが、宇宙ステーション建設・運営期間の毎年、何度も打ち上げが行われるため、必要な宇宙飛行士のタイプと人数が増える。人民日報が伝えた。
中国の宇宙飛行士として初めて宇宙を飛んだ楊利偉氏によると、宇宙飛行士第3期の選抜は2018年より始まった。今回の選抜は数、タイプ、範囲に変化があった。空軍パイロットのほか、社会一般の関連分野を対象に選抜を行った。例えば関連する工業機関、科学研究機関・大学などだ。
宇宙ステーションは完成後、科学研究の「宇宙実験室」になり、科学者の世界クラスの重大進展の実現を力強くサポートする。宇宙ステーションには生物学、材料科学、基礎物理、微小重力、流体などと関連する科学研究実験設備が搭載・設置される。
宇宙ステーションと同じ軌道上を周回するサーベイ望遠鏡を含め、宇宙ステーションは密封モジュール内に十数の科学実験キャビネット、船外暴露実験プラットフォームを計画している。これらの科学実験キャビネットの一つ一つを、小型の宇宙実験室と見なすことができる。
有人宇宙事業宇宙飛行士システム副チーフデザイナーの黄偉芬氏はさらに、「宇宙ステーション任務において、宇宙飛行士は毎日多くの時間を船内のメンテナンス及び管理に費やす必要がある。また宇宙ステーションの組立、建設、宇宙ステーションのメンテナンス、修理、設備交換に参加しなければならない。さらに宇宙飛行士は多くの宇宙科学実験、技術試験、ペイロードの操作を行う必要がある。専門分野が多く、極めて広い分野に跨る。これは宇宙飛行士の専門知識の蓄積と科学的素養に対して、極めて高い要求を突きつける」と説明した。
有人宇宙船「神舟11」号の飛行任務を遂行した宇宙飛行士の陳冬氏は、「宇宙ステーション任務は軌道上の周回時間が長く、実験プロジェクトがさらに多くなる。学習を強化し、科学研究型宇宙飛行士になり、自力で実験を計画できるようになりたい。今後宇宙で再び自分の手を動かすのは、非常に不思議な感覚に違いない」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年5月15日