今月24日午前4時30分、海南省の文昌宇宙発射場から、無人月面探査機・嫦娥5号を載せたキャリアロケット「長征5号」が発射され、打ち上げに成功した。中央テレビニュースが報じた。
「長征5号」の打ち上げ前に、宇宙事業関係者がある「儀式」に参加して、験を担いでいることはあまり知られていないかもしれない。
中国では年越しに餃子を食べる習慣がある。一方、宇宙事業関係者は、「必ず成功するように(中国語:包你成功)」という思いを込めて、「長征5号」の発射前に、「包子(肉まん)」を食べて、セレモニー感を味わった。発射前、海南文昌発射場の食堂のコックらは4000個以上の包子を作った。第一線で働いているスタッフ全員がこの「大成功」を願う思いが込められた「包子」を食べた。
あるスタッフは、「『良いことはセットで訪れる』という思いを込めて2個食べる人もいれば、『全てのことが順調に(六六大順)』という思いを込めて6個食べる人もいる。さらに、『十全十美(パーフェクト)』という思いを込めて、10個食べるというすごい人もいる」と話す。
「嫦娥5号」は、中国の宇宙事業において、最も複雑で、難度が高いプロジェクトとなっている。中国としては初めて月面軟着陸と月面サンプル採取・帰還の実現を目指す。
早朝の砂浜に次々と上がった歓声
今回の「長征5号」発射には、多くの宇宙マニアたちが注目し、打ち上げられる感動の瞬間を自分の目で見ようと、海辺で夜を過ごした。
歴史的瞬間を撮影しようとスマホを一斉に空に向ける人々(画像は海南日報より)
スマホのライトが星のように輝く砂浜(画像は@王源宗Bboyより)
砂浜にはたくさんのテントが並び、多くの人が海辺でロケットの発射を見学。
「長征5号」が打ち上げられると、空全体が明るく輝き、砂浜では大きな歓声が上がった。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年11月25日