11月16日、敷地面積約8万平方メートルのスターバックス中国コーヒーイノベーション産業パークが江蘇省昆山市で工事をスタートした。同プロジェクトは、スタバの米国を除く最大規模の生産的戦略投資であり、アジア太平洋市場でこうした投資を行うのは今回が初めてのことだ。着工式では、追加プロジェクトがあって投資総額は11億元(1元は約15.8円、約174億円)に迫ることが明らかになり、ここから中国市場を深く開拓し、中国コーヒー産業チェーンを強化しようとするスタバの決意もうかがえた。「北京日報」が伝えた。
今年3月31日、外食産業が新型コロナウイルス感染症の影響で身動きが取れなくなった特殊な時期に、スタバ中国法人の「コーヒーイノベーション産業パーク」の契約が調印され、昆山が設立場所に決まり、中国をスタバのグローバルコーヒー焙煎ネットワークの重要なポイントにするとの計画が明らかになった。産業パークは国際的な環境評価システムのLEED認証と中国のエコ建築標準の中国緑色建築三つ星認証を踏まえて設計され、完成すればスタバの世界で最も環境保護に配慮したコーヒー焙煎工場の一つになる。
スタバの説明によると、コーヒーイノベーションパークは省エネ、汚染物質排出削減、廃棄物の処理などで持続可能な発展の理念を遵守するものになる。ここでは、再生可能エネルギーがパーク全体のエネルギー消費に占める割合が最大で30%に達するという。
スタバがこのほど発表した2020年第4期(第3四半期、7-9月)の決算によると、スタバの同期の売上高は62億300万ドル(約6468億円)に上り、前年同期比8.1%減少したが、中国市場での売上高は3%減にとどまった。また同期にオープンした店舗480店のうち、中国店舗が259店で54%を占めた。スタバは現在、中国大陸部の190近くの都市に4700ヶ所を超える店舗を構えている。
外食産業の関係者は、「中国のコーヒー市場はすでに導入期から成長期に入り、市場全体の容量が拡大を続け、さまざまなレベルのブランドが流れに乗って次々誕生した。市場シェアが安定すると、産業チェーンの配置を改善することがトップ企業が持続的に発展するために必ず通る道になる。業界内のブランドが産業チェーンの川上での配置に手を伸ばすようになるのにともない、中国国内コーヒー市場の競争にも新たな変化が生じるだろう」と分析した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年11月23日