「今いるところで年越し」が新たな消費トレンド生む

人民網日本語版 2021年02月19日11:35

中国では「今いるところで年越し」という政策の影響により、現在の居住地で春節(旧正月、今年は2月12日)を過ごす「原年人」(今いるところで年越しをする人)の消費習慣がこれまでにない新たな春節のトレンドと珍しい年越しの風習を生み出した。中国新聞網が伝えた。

ネットショッピングプラットフォームの蘇寧易購の上海市浦東エリアにある第1号実店舗では、今年の春節連休期間にノーオイルフライヤー、電気ベーキングパンなどの「ものぐさキッチン家電」の売り上げが気づけば前年同期比89%増加していたという。

今いるところで年越しの独特のムードが漂う中、パフソファを購入する人が思いがけなく大幅増加し、ソファにごろりと横になってテレビドラマを眺め、スマートフォンをいじり、足湯をして体を休める、というのが、瞬く間に今年の年越しの主な過ごし方になった。蘇寧の店でパフソファを選んでいた肖芹さんは、「今年は年長者にくっついてあちこち年始回りをしなくていいし、ついに晴れて『カウチポテト』の春節ができる」とうれしそうに話した。蘇寧の上海店舗が17日に発表したビッグデータによると、マッサージ型パフソファの売り上げが前年同期に比べ67%増加したという。

春節に先立ち、半調理品の年越し料理がブームになり、連休に突入すると、「1人前の食事」のニーズが増加を続け、キッチンに立つのを面倒くさがるところにシェフ派遣アプリ「搭伙吃飯」が登場し、春節の消費シーン全体を「自分のために楽しむ経済」が彩ることになった。

飼い主としばらく別れなくてもよくなったペットが、今年の春節を最も幸福に過ごした層になり、「猫も犬もいる生活」や「ペットと一緒に新年のごあいさつ」といった言葉が流行語になった。ショッピングサイトの天猫(Tmall)では、ペット用の服、ペット用の年越し料理、リードの売り上げが前年同期に比べてどれも100%以上増加し、上海市民がペット用年越し料理を最も多く購入した。

シングルの「原年人」にとって「家でゴロゴロ」や「家にこもる」がこれ以上ないほど魅力的だというなら、「ホテルにこもって年越し」はZ世代(1995年から2009年の間に生まれた人を指す)の若い世帯のニューノーマルだ。

Lvmama遊旅網が17日に発表した報告によると、人気ホテルの中でも特に予約が多かったところは長江デルタ地域と珠江デルタ地域に集中し、上海、蘇州、湖州、広州、珠海などの都市のホテルが多かった。一方で、オンライン旅行サイトの飛猪(Fliggy)がまとめたデータでは、今年の春節で最も人気があった旅行先都市には、例年のような三亜、昆明、麗江、桂林、西双版納(シーサンパンナ)ではなく、広州、上海、深センのような一線都市と新一線都市が並んだ。

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