中国産レアアースが「土の価格」で売られているのはなぜ?

人民網日本語版 2021年03月03日11:33
中国産レアアースが「土の価格」で売られているのはなぜ?

工業・情報化部(省)の肖亜慶部長は1日に国務院新聞弁公室で行われた記者会見で、レアアース(希土類)の管理状況を説明した際、「レアアースは希少でありながら高価格で売られることはなく、逆に『土』のような低価格で売られている。これは悪性競争や低価格競争の結果であり、この貴重な資源の浪費を招いた」という現象に言及した。

2021年1月、同部は「希土類管理条例(意見募集稿)」を発表した。肖氏は、「レアアースは戦略的資源だ。この条例は、主にレアアースの長期的発展戦略と市場需要、実際の発展の中に存在する問題を踏まえて規範化を進めたもので、その目的は、資源配置において市場に決定的な役割を担わせると同時に、市場秩序の維持において政府もその役割を十分に発揮し、緩和すべきところは緩和し、管理すべきところはしっかり管理することにある。

肖氏は同日、レアアース管理におけるいくつかの問題に言及した。

レアアースの生産には環境保護に関わる多くの問題がある。企業の中にはレアアース市場が好調であるため、どんどん採掘し、精製するところがあり、現地の人々は環境保護の面で強い懸念を示している。

レアアースは希少な資源だが、現在は無秩序な開発・採掘、資源の浪費が行われている。たとえば最も蓄積しているエリアでばかり採掘し、最も質の高いものばかりを運び出しており、資源の総合利用という点で効率が悪く、長期的にみて問題がある。

また肖氏は、「現在、レアアースは低レベルで重複して行われる開発・採掘が非常に多く、高水準のレアアース製品はまだ少ない。これは技術のイノベーションと科学技術の進歩に役立たない」と指摘した。

肖氏は、「中国はレアアース大国で、資源の量が最も多く、輸出も最も多い。中国がレアアースの輸出を制限していると言う国があるが、そうした国が買っているのはほとんどが中国産のレアアースだ。産業チェーンの国際分業、経済のグローバル化は大きなトレンドであり、この過程では自国も他国も互いに深く融合している。どの国も手を取り合って共同で問題に対処する必要がある」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年3月3日

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