寧夏回族自治区科学技術庁が24日に明らかにしたところによると、寧夏大学省・部共同建設石炭高効率利用・グリーン化学工業国家重点実験室の馬保軍研究員のチームは、光触媒による水素製造メカニズムの研究で新たな進展を実現した。異なる組立方法の複合触媒の電子移動経路を発見・発表した。関連研究成果はこのほど、国際的な触媒分野の学術誌「Applied Catalysis B:Environmental」に掲載された。科技日報が伝えた。
化石燃料の過度な使用はエネルギー不足、温室効果及び環境汚染などの深刻な問題を引き起こしている。太陽エネルギー光触媒による水からの水素製造は、エネルギー環境問題を解決する最も理想的な方法の一つだ。光触媒技術の研究に取り組んできた馬氏のチームは、前期の関連研究で、貴金属は主にプロトン還元の反応活性ポイントに用いられるのに対して、非貴金属助触媒はその大きな比容量により主に半導体からの光励起電子の保存に用いられることを明らかにした。だが光触媒の構造と活性の間の関係についてはさらなる説明が必要だ。光触媒の構造と光励起電子の伝達経路との本質的な関係の研究には重要な意義がある。
馬氏のチームは(Ru/WC)/CdSとRu/(WC/CdS)という2種類の複合助触媒を作った。研究により、貴金属Ruが先に非貴金属助触媒WCに担持されると、両者は光触媒水素発生反応において協同作用を発揮する。貴金属Ruが複合型触媒WC/CdSに直接担持されると、電子の移動経路の変化により、2種類の助触媒の電子に対する作用が競合関係になる。助触媒の協同作用を弱め、Ru/(WC/CdS)の光触媒活性が逆にWC/CdSを下回る。同研究はWCとRuの光触媒における作用及び異なる活性ポイントで形成される複合触媒の電子移動経路を明らかにした。半導体に高効率の複合助触媒を取り付けるため確かな基礎を固めた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年3月25日