中国、200キロ単一光子3次元イメージングを実現

人民網日本語版 2021年03月25日14:13

中国科学技術大学が24日に明らかにしたところによると、同大の潘建偉教授、徐飛虎教授らが200キロメートル以上の長距離単一光子3次元イメージングの実現に成功した。イメージング距離を初めて2桁台から3桁台に乗せ、長距離目標識別、地球観測などの分野における応用の新たな道を切り開いた。成果はこのほど国際的に有名な学術誌「光学」に掲載された。科技日報が伝えた。

近年発展しているレーザーレーダーイメージング技術は、目標シーンの高精度3次元イメージングが可能だ。単一光子イメージングレーダーは単一光子レベルの探査の感度、ピコ秒レベルの時間分解能を持つ新型レーザーレーダーイメージング技術であり、長距離光学イメージングを実現する理想的なプランだ。だがイメージング距離が延びるほど、目標から返ってくる信号光子が激減する。大気の揺れ動きと散乱、背景となる太陽、単一光子検出器の暗電流などにより大量の背景ノイズが生じる。単純にレーザーの出力を上げても、長距離条件によりS/N比が極端に低くなる問題を解決できない。そのため長距離イメージングレーダーの実現は大きなチャレンジに直面している。

百キロメートル級単一光子イメージングを実現するため、研究チームは新たな単一光子レーダーシステムを構築するとともに、長距離イメージングに的を絞った複数の新技術を発展させた。これにはオリジナルの時間フィルタリング騒音抑制技術が含まれ、S/N比が50倍に達した。また独自開発した小型化高効率・低騒音InGaAs赤外線単一光子検出器、光学システム全体の光学フィルムコーティングなども含まれる。この単一光子レーダーシステムに基づき、研究者は2020年1月に新疆の高山で百キロメートル以上離れた複数の目標の3次元イメージングを行うとともに、単一光子計算イメージングのアルゴリズムの試験を行った。その結果によると、同システムは200キロメートル内の正確な3次元イメージングが可能で、イメージングの感度は1画素単一光子に達した。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年3月25日

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング