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【イラストで知ろう!イマドキ中国】 春なのに、お別れですか~?

第28回

人民網日本語版 2021年04月16日09:51

春と言えば、出会いの季節、別れの季節、変化の季節、そして抜け毛の季節…。1年の中でも抜け毛が多くなる季節となるこの時期、そんな悩みを抱えた人たちはどうしているのか?中国でもここ数年、薄毛や抜け毛の話題が人々の高い関心を集める話題となっている。今回はそんな中国の髪の毛事情を紹介していこう。人民網が伝えた。

若者たちのネタになりつつある薄毛や抜け毛

薄毛や抜け毛は日本でもしばしば取り上げられる話題だが、中国ではここ数年、特に若者の薄毛や抜け毛に関する話題が目に見えて増えている。中国衛生健康委員会が2019年に発表した抜け毛に関する調査報告によると、近年中国における抜け毛人口は増加し続け、すでに2億5千万人以上に達し、男性が1億6300万人、女性が8800万人と、平均して6人に1人が抜け毛トラブルを抱えていることが明らかになっている。そしてそのうち実に63.1%が35歳以下の若者というデータ結果も出ている。このように生え際の後退は、もはや若者の間で「よく目にする」現象となっており、こうした現状を背景に、今や薄毛や抜け毛は若者たちにとって自虐的なネタの1つにもなりつつある。

中国における薄毛や抜け毛の原因は?

中国の若者たちの薄毛や抜け毛の主な原因として挙げられているのが、習慣化してしまった夜更かしや深刻な精神的ストレス、不規則な生活リズムなど。このように薄毛や抜け毛はまさにストレスフルなイマドキの中国の若者たちの「生活病」といっても過言ではない。

こうした原因を裏付けるデータもある。中国衛生健康委員会が2018年にまとめた中国国内の地域別抜け毛データによると、抜け毛に悩む人が少ない地域には、貴州省や内蒙古(内モンゴル)自治区、新疆維吾爾(ウイグル)自治区、甘粛省、海南省などが挙がっていた一方、抜け毛に悩む人が多かった地域は、広東省や北京市、江蘇省、上海市などだった。また、2020年に同委員会がまとめた地域別抜け毛データトップ10入りを果たした都市を見てみると、順に北京市、上海市、杭州市、深セン市、成都市、広州市、武漢市、鄭州市、蘇州市、重慶市となっており、経済発展レベルが高い地域ほど、抜け毛に悩む人々が多くなる傾向がみられた。

また、一時的な症状ではあるが、産後の抜け毛に悩むという女性も少なくない。ホルモンバランスの乱れなども原因だが、水質や食生活、そして産後の急激なダイエットなどもその原因として挙げられている。

中国における薄毛や抜け毛の対策は?

育毛剤や養毛剤、育毛シャンプーなどは中国にも実にたくさんある。中医薬の効果を謳ったものが多いのも、この国ならではだろう。また、髪の毛に良いとされる黒ゴマや黒豆、黒米など「黒い色の食べ物」を食べてみたり、ネットショップで売っている「育毛神グッズ」や部分カツラを買ってみたりと、まさに「髪の毛のためならエンヤコラ」。そして近年、特に目覚ましい発展を遂げているのが、植毛産業。2018年にはその市場規模が120億元を上回り、2020年には200億元を突破するとみられている。頭皮を帯状に切り取り、移植毛を採取するFUTや、パンチでくり抜いて移植毛を採取するFUEという手術法を使った自毛植毛がメインとなっており、もう書いているだけで痛そうな感じがするが、街中で植毛の広告を見かけることも増えていることから、植毛手術へのニーズも少なくないのだろう。

動物の体毛が生え変わるように、人間の髪の毛も生え変わりの時期がある。春は、冬の間に生えた髪の毛が抜け、夏の暑さに対応するための新たな髪の毛が成長を始める季節。そのため、健康な人でも抜け毛が多くなり、その抜け毛がおさまると今度は抜けた後に新しいけが生えてくる時期でもある。ヘアサイクル的に発毛しやすい時期なので、髪の毛が気になる人はこの時期に効果的な育毛を心掛けてみよう! (文・イラスト・玄番登史江、袁蒙)。

イラストで知ろう!イマドキ中国

人民網ではもっと身近なスタイルで今どきの中国を読者の皆さんに知ってもらうため、「つるにはまるまるむし爺さん」と「へのへのもへ郎」、「へめへめくつ美」の3人が流行語やカルチャー、時事問題など幅広いジャンルにおける「イマドキ」を紹介。中国ってこんな国なんだ!と興味を抱き、理解を深めるきっかけにしてみてください。 

「人民網日本語版」2021年4月16日

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