中国のどの都市の人々が一番「幸せだ」と感じているのだろうか?「中国ワンダフルライフ大調査」(2020-21)によると、2020年の「幸福度」が最も高い省都・直轄市トップ10は厦門(アモイ)、拉薩(ラサ)、成都、呼和浩特(フフホト)、青島、西寧、大連、海口、南寧、長沙だった。うち、ラサと長沙は7回目のトップ10入りとなった。中国中央テレビ局(CCTV)のビジネスチャンネルが微信(WeChat)公式アカウントで報じた。
【小都市の幸福度が大都市上回る】
全体的に見ると、2020年、中国南方エリアよりも、北方エリアの人々の幸福度が高かった。持ち前の度量の大きさが北方エリアの人々の「幸福な生活」の秘訣だ。
居住地別で見ると、都市部に住んでいる人の幸福度がこの10年間、常に農村部の人々を上回った。
北京、上海、広州、深センを代表とする一線都市は、チャンスが多く、無限の可能性があるため、多くの人が夢を追いかける場所となっている。しかし、都市化が加速しながら進むにつれて、新たな中心都市が続々と登場し、都市での生活において感じる幸福度にも大きな影響が及ぶようになっている。
三線都市の住民の幸福度は、2017年と2020年にやや二線都市を下回ったほかは、一線都市と二線都市を常に大きく上回っている。小都市で生活している人々は、悩み事が少なく、より快適な生活を送っているようだ。
【子供の教育が悩みの種になり幸福度に影響】
大調査によると、子供の教育が原因の焦燥感が、ここ5年で最も深刻になっている。子供の教育をめぐる難題が際立つようになり、人々の幸福度に直接影響している。子供のいない人のほうが幸福度が高く、子供のいる人を見ると、その数が多いほど、幸福度が低くなっている。
【マイホームが絶対的な幸福の源に】
マイホームを持っている人のほうが幸福度が高いのだろうか?答えは「イエス」だ。大調査によると、住居を種類別で見ると、マイホームに住む人の幸福度が最高で、賃貸に住む人の幸福度が最低だった。変動する家賃、度重なる引っ越しなどが、精神的にも体力的にも疲労の原因になり、幸福度を押し下げている。
【高収入でも幸福とは限らず、ちょっと余裕がある程度が一番幸せ】
年収がどれぐらいあると、中国人は「幸福」と感じるのだろうか?大調査によると、所得の高さは幸福度と、完全には正比例していない。個人の年収が12-20万元(1元は約16.5円)が分かれ目となっており、それよりも少ないグループを見ると、所得が少ないほど、幸福度も低くなっている。
一方、それよりも多いグループになると、所得の多さと幸福度が正比例しなくなっている。さらに、個人の年収が50万元以上になると、所得が多いほど幸福度が逆に低くなっている。
【過去10年間幸福度が高いのは男性よりも女性】
大調査の過去10年間の統計を見ると、女性の幸福度が常に男性を上回っていた。
2020年、都市別の女性の幸福度ランキングトップ3は、成都、青島、アモイだった。一方、男性の幸福度ランキングトップ3はラサ、アモイ、フフホトだった。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年4月23日