宇宙飛行士の湯洪波氏が23日、中国の宇宙ステーション内でリンゴを食べる画像が、ネット民から注目を浴びた。画像の中で、湯氏はリンゴを食べながらパソコンで仕事をしていた。
湯氏はリンゴを食べ終えると、その芯を収集袋の中に入れた。任務終了後、宇宙貨物船「天舟」が廃棄物を運びながら軌道を離れ帰還し、最終的に大気圏で焼却処分する。
リンゴがその他の果物を押しのけて宇宙食に選ばれたのはなぜだろうか。栄養専門家はリンゴをどのように見ているのだろうか。
中国有人宇宙飛行宇宙飛行士システムチーフデザイナーの黄偉芬氏によると、宇宙飛行士3人は今回の宇宙旅行に数十個のリンゴを持っていった。栄養価が高く長時間保存できるだけでなく、果汁が少なく食べやすいという理由がある。
他にも宇宙食は次のいくつかの条件を満たす必要がある。
▽固形がベスト。宇宙は無重力で、食べかすが出る食べ物は船内を漂いやすく、設備の正常な作動に影響する恐れがある。
▽食べられる部分が多く、処理しにくい生ゴミを多く残してはいけない。
▽食べやすく、面倒な手間がない。
宇宙に運ばれる前、リンゴにはミカンという競争相手があったが、ミカンは果汁が多く、皮を剥く必要があり、食べるのがやや面倒だ。
最終的に、リンゴが多くの優位性により数ある果物の中から選ばれ、初めて宇宙ステーションに運ばれる生鮮の果物になった。
果物の他に、今回宇宙に運ばれた宇宙食にはさらに120以上の品種がある。主食、おかず、調味料、さらに魚香肉絲(ユーシャンロースー、細切り豚肉と野菜のピリ辛炒め)、宮保鶏丁(ゴンバオジーディン、鶏肉とピーナッツを唐辛子とともに炒めた四川料理)、黑椒牛柳(牛肉の黒コショウ炒め)などの家庭料理も含まれる。
献立は一週間ベースで計算し、重複率が低い。すべての宇宙飛行士に宇宙食を試食してもらっており、彼らが好きな物が選ばれた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年6月25日