多くのネットユーザーが、「お金を節約して貯めようと思ったら、『消費主義』の落とし穴にはまらないことが重要」との見方を示した。
「働いて5年になるが、貯金は2万元もない。がんばってお金を貯めて家を買うぞ」、「消費主義から脱してやっとお金を貯める意識をもつようになった」といったスレッドが非常にたくさん立ち、注目度の高さがうかがえる。もちろん、ネットユーザーは単なる節約では満足せず、お金の利用効率を最大限まで高めることを追求するようになってきた。例えば、「こうやって買えば本はすごく安くなる」、「800元で5千元のクオリティ」などの情報はクリック率が非常に高い。つまるところ、節約するのはお金であって、生活の質を落とすわけではないのだ。
ネットユーザーの中には、具体的なアドバイスをする人もいた。例えば、「絶対に借金をしない」、「ネットショッピングを控える」、「スキンケア製品はブランド品ではなく似たような低価格の製品を買う」、「自炊する」といったものだ。
消費の主力層は90後へと移行
データ分析会社・易観の研究センターの李応涛シニアアナリストは、「中国消費市場の中心層は、『80後』から『90後』、『95後』へと移行している」との見方を示した。調査プラットフォームの易観千帆のデータによると、各大手総合ECアプリでは、30歳以下のユーザーの割合が51%に達し、「90後」が絶対的な消費の中心だ。消費の中心が入れ替り、中国の消費市場には構造的な変革が起きている。「90後」の消費行動には、「顔面偏差値」を重んじながら中身も重視し、興味の対象にはお金を出したいと考えるといった特徴があり、この層の消費観が消費者全体に徐々に広がって、市場全体の共通認識になることが予想される。
李氏の分析によると、「90後」はモバイルインターネットの世代であり、より豊かで、個性的で、自信にあふれ、「80後」とは成長環境と価値観が異なる。「90後」は各種の資産運用ツールを試してみたい、保険などの商品も購入してみたいと考える人が多い。相対的に言って、「90後」のブランド観や資産運用方法はより多様だという。
また易観の分析によれば、ここ数年、資産運用をする人がますます若年化し、デジタルネイティブ世代が徐々に中心層になるとともに、資産運用方法・手段の変化を促し、資産運用ルートがオンライン化したという。関連データを見ると、20年末現在、ネット資産運用のユーザーは1億7千万人に迫り、21年6月には、投資・資産運用アプリのアクティブユーザー数は8373万1300人に達した。その中心は30歳以下となっている。
「貧困からの脱却は独身からの脱却よりも重要」と言われるように、現代の若者にとっては、恋愛や結婚より稼ぐことの方が優先順位が高いようだ。複数の要因によって、若者は投資・資産運用の中心になり、合理的な資産運用を上の世代よりも強く求めている。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年8月27日