2021年中国国際サービス貿易交易会が9月2-7日に北京で開催される。今年は国際連合工業開発機関中国投資促進事務所(UNIDO ITPO Beijing)が第4次産業革命先進的デジタル化製造技術展示エリアを設置する。うち日本の超急速冷凍・鮮度保持技術を出展し、現場で魚をわずか6分で完全に冷凍した後、16分で自然解凍して鮮度を復活させるプロセスを展示するという。
ラトビアの鉱物塗料は北京大興空港ターミナルビルですでに使用
同事務所は20年に初めてサービス交易会に出展し、クラウド展示館を設置するとともに、オンラインシンポジウム「第4次産業革命・地域産業チェーン協力」を開催した。
同事務所は今年、国家会議センターに80平方メートルの展示エリアを設置して、第4次産業革命先進的デジタル化製造技術を展示し、スマート生産製造、スマート農業・食品、スマートエネルギー、スマート循環型経済の4分野の内容を展示するという。
スマート生産製造では、スマートヘルスケアがもたらした動的空気・物体表面消毒技術プランを例にすると、無毒・無害で、新型コロナウイルスの不活化率は99.99%に達し、同事務所が昨年開催した「革新的アイディア・テクノロジーによる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対処」をテーマにした世界規模のコンテストで一等賞を獲得したというものだ。
スマート循環型経済では、ラトビアの「国宝」とも言える天然の鉱物塗料が展示され、これはすでに北京大興国際空港のターミナルビルの10万平方メートルに及ぶ中核エリアで応用されている。
スマート農業・食品では、日本の超急速冷凍・鮮度保持技術を会場で体験することができ、6分で完全に冷凍された魚が、16分で自然解凍して鮮度を復活させる様子を見ることができる。衛星応用サービスプランもあり、これは「デジタルツイン」技術、人工知能(AI)によるモニタリングなどを通じて、大気汚染や「黒臭水域(水が黒く臭気を発する都市水域)」などのモニタリングを行うというものだ。この技術は現在、北京市で応用されている。
スマートエネルギーでは、摩擦帯電型ナノ発電機に基づいて人体を発電機に変え、繊維で発電する技術を体験できる。手や腕の動きを動力源にして約60ワットのエネルギーを生み出すほか、キーボードを打つ動作で約6.9-19ミリワット、ジョギングで約67ワットのエネルギーを生み出すという。
第4次産業革命フォーラムはデジタル化・カーボンゼロに焦点
同事務所は中国国際経済技術交流センターなどと共同で、「第4次産業革命の技術が産業のデジタル化・カーボンゼロにエネルギーを注入」と題したフォーラムを開催し、「デジタル化による産業のモデル転換と質の高い発展への支援」と「スマートエネルギーによるカーボンゼロと持続可能な発展の促進」を2大テーマに取り上げ、国際機関、国の関係当局、地方政府、中国内外のデジタル化・スマートエネルギー分野のリーディングカンパニー、シンクタンクの専門家を招いて、デジタル化・カーボンゼロの実践場面と知識を共有するプラットフォームを構築する。
同事務所の武雅斌所長は、「このフォーラムには3つの特徴がある。1つ目はテーマがデジタル化、カーボンゼロと明確なことだ。デジタル化で質の高い発展に対応し、カーボンゼロで持続可能な発展に対応する。2つ目はフォーラムの参加者が国際的で、レベルが高く、産業をよく代表していることだ。在中国国連機関の責任者、従来のエネルギー供給国とローカーボンへの関心の高い国の代表、中国の商務部(省)や国家発展改革委員会など関係主管当局の幹部のほか、自動車業界、建築業界、農業・利水などの企業代表が参加する。3つ目は実施計画が備わっていることで、フォーラムの最後には中国の『ダブル炭素(二酸化炭素<CO2>排出量ピークアウト、カーボンニュートラル)』に関する行動イニシアティブが発表される予定だ」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年8月27日