海南省海口市で29日に行われた「Tech4Nature カイナンテナガザル音響学モニタリングプロジェクトの段階的成果発表及び科学技術による自然保護シンポジウム」で明らかになったところによると、カイナンテナガザル音響学モニタリングプロジェクトはすでにカイナンテナガザルの5家族グループの生息地に45台の音響学モニタリング設備を設置したうえ、2家族グループの音声リアルタイム伝送と自動識別を実現している。同プロジェクトは将来的にカイナンテナガザル音声データバンクを構築するとともに、音響学データに基づきカイナンテナガザルの個体識別の研究を展開する。海南日報が伝えた。
一方、国際自然保護連合(IUCN)と華為(ファーウェイ)が共同発起した国際プロジェクトの「Tech4Nature科学技術自然保護」は、カイナンテナガザル音響学モニタリングプロジェクトに技術的サポートを提供した。カイナンテナガザルのCグループとEグループの音響学モニタリング活動は既存の設備をもとに、さらに5台のワイヤレス伝送設備を追加した。この2家族グループのカイナンテナガザルが声を出すと、設備がアクティベートされこれを記録し、リアルタイムで伝送してくれる。さらに音声の自動識別を実現し、モニタリングの効率を効果的に高めることで、カイナンテナガザル音響学モニタリングの質的な飛躍を実現した。
海南国家公園研究院は今後、ファーウェイと引き続き関係者との協力を深め、カイナンテナガザルの生息地のリアルタイム音響学モニタリング設備のフルカバーを推進し、カイナンテナガザルの鳴き声のモニタリング、録音、伝送を全面的に展開する。今後のクラウドストレージ、AI(人工知能)声紋分析、カイナンテナガザル声紋データバンクの建設支援に向けた準備を整える。潜在的なカイナンテナガザルの個体もしくはグループ及び個体の識別に科学的根拠を提供し、さらには音響学データと行動のモニタリング・分析により、カイナンテナガザルの喜怒哀楽と感情表現を聞き取れるようにする。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年12月2日