赤いマントを羽織り、雪の中で颯爽と馬に乗る女性のショート動画が2020年12月、ネット上で注目された。この動画の再生回数は累計5億2000万回、転載回数は900万回近くにも及んだ。動画で颯爽と馬を駆っていたのは、当時は新疆維吾爾(ウイグル)自治区伊犁(イリ)哈薩克(カザフ)自治州昭蘇県人民政府の副県長を務めていた賀嬌龍さんだった。新華網が伝えた。
ショート動画の人気により、賀さんは仕事の傍ら公益農業支援のライブコマース配信をするようになった。賀さんは毎日、十数時間この仕事に取り組み続けた。その努力の甲斐あって、ショート動画アカウントのフォロワー数は500万人を突破し、動画には2000万回を超える「いいね!」が寄せられた。1回のライブ配信による商品の売上は100万元(1元は約18.2円)に上った。
賀さんは昨年4月、新たな仕事を手にした。イリ・カザフ自治州の文化・観光局の副局長に就任したのだ。
◆ライブコマース売上は1億4千万元、2千人余りの雇用を創出
新型コロナウイルス感染症の影響により、イリ・カザフ自治州では2020年5月、商品の売れ行きが伸び悩み、観光業も大ダメージを受けた。その後、現地政府の各級当局は直ちに各業界の営業・生産再開支援活動を展開し、ライブコマースのパーソナリティーたちによる配信を開始した。こうしたことを背景に、賀さんはショート動画による公益農業支援という道を歩むことになった。ライブ配信のカメラを前に、賀さんは飾り気のない素朴な言葉で故郷を紹介している。
昨年、賀さんとライブコマース配信チーム、そして農業支援企業がライブコマースで販売した貧困支援対象企業の商品は売上が1億4000万元を突破。2000人超の雇用を直接的に創出し、1万人以上の人々が増収を実現した。イリ・カザフ自治州のライブコマースの急成長は、現地の産業構造の調整も促している。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年1月10日