今月10日0時から24時にかけて、上海市で新たに確認された新型コロナウイルス感染者は914人、無症状感染者は2万5173人だった。中国国家衛生健康委員会新型コロナウイルス対策指導グループの専門家グループグループ長を務める、清華大学万科公共衛生・健康学院の梁万年常務副院長は10日、取材に対して、上海市の対策について、「動的ゼロコロナ」がベストとの見方を示した。人民網が各社の報道をまとめて報じた。
梁副院長は、「中国の新型コロナウイルス感染症に対応するための基本方針である『動的ゼロコロナ対策』は、2020年以来、武漢を守る闘いに始まり、その後の各種変異株が引き起こした集団感染に対応しながら形成してきた戦略的対応策だ。『動的ゼロコロナ対策』は中国の実情にマッチしており、中国が新型コロナウイルス感染症と闘うための現時点でのベストな選択であることを、実践は証明している」との見方を示した。
そして、「『動的ゼロコロナ対策』の核心は『スピード』。新型コロナウイルスの先を走らなければならない。2番目の核心はターゲットを絞ること。効果的であることがその前提で、効果的であることを基礎に、ターゲットを絞り、拡大を速やかに抑制しなければならない」と説明した。
また、上海市の現状について、「感染源を抑制し、感染の連鎖を断ち切り、感染しやすいグループを保護するという3つのポイントをおさえれば、『動的ゼロコロナ』実現は可能だ。上海市には技術も能力もあり、その3つのポイントをおさえながら、一連の総合対策を展開している。『動的ゼロコロナ対策』を必ず貫かなければならない。それは上海市にとってベストな選択であり、プランだ」と強調した。
上海市が市中における動的ゼロコロナ対策達成できるのはいつ?
梁副院長は、「市中感染ゼロ」の概念について、「感染の連鎖を『ゼロ』に抑え込むこと。都市の中で感染ルートが複数ある。上海市を例にすると、広い範囲で市中感染が起きており、どの感染ルートで感染したのかを確認することができなくなっている。初期の場合、積極的疫学調査により、誰から感染させられ、自分が誰に感染させたかをはっきり確認できる。しかし、今の感染の状況では、それをはっきりさせることは全くできない。このような時は、社会全体を考えて、市中感染がそれ以上起きないようにしなければならない。効果的な重要指標を考慮し、毎日公表される新規感染者数のほか、感染の連鎖を断ち切っているかを見るのがより重要になる。感染の連鎖がそれ以上続かないようにすることが目標」と説明した。
また、「市中感染ゼロというのは、感染者を一人も出さないということではない。まず、社会における感染の連鎖を断ち切ること、次に全ての新規感染者を把握し、管理コントロールするということだ。上海市ではまだそれが実現できておらず、毎日の新規感染者の一部はコミュニティにおけるスクリーニング、重点グループを対象にしたスクリーニングで発見されている。上海市の全ての新規感染者が、濃厚接触者、または把握できている重点グループから発見された日が来た時に、『市中における動的ゼロコロナ対策』という目標が達成されたことになる」と強調した。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年4月11日