毎年3月21日は「世界睡眠デー」だ。「2022年中国睡眠研究報告」によると、中国人の入眠時間がこの10年で2時間遅くなり、2012年に8.5時間だった平均睡眠時間が2021年には7.06時間まで減少した。「睡眠時間は8時間以上」と答えた人は全体の35%にとどまり、新米ママや学生、働く人々の睡眠問題がかなり深刻化している。
睡眠時間に影響を及ぼす原因として、「スマホやPCによるネット接続で寝る時間が遅くなる」、「仕事や学業のための時間が長く、睡眠時間に食い込む」、「眠れないなどの睡眠障害による」といったことが挙がっている。研究から、毎日7~7.5時間寝ている人に比べ、睡眠時間が5時間未満の女性が大腸がんを患うリスクは36%増加し、睡眠時間が6.5時間未満の男性が肺がんを患うリスクは112%増加することが判明した。
北京朝陽医院呼吸睡眠センターの郭兮恒主任は、「できれば午後10時から11時の間に寝るべきで、遅くとも午前0時を過ぎないように。睡眠時間は毎日7時間から8時間確保した方が良い。毎日6時間未満の睡眠が1週間続くと、体内にある約700の遺伝子に変異が発生する恐れがある。長期的に睡眠不足が続いた場合は、脳血管疾患や心疾患・うつ病・糖尿病・肥満症に罹患するリスクが高まる」と人々に警鐘を鳴らしている。
医学上では、「何時以降を夜更しと捉えるか」をめぐり意見が分かれているが、バイオリズムと内分泌系の面からみると、一般的には、午後11時を過ぎると「夜更し」と見なされている。
「人民網日本語版」2022年3月21日