ここ数年、人口構造の変化、技術の進歩、産業の高度化が消費ニーズと生産モデルの変革を推進しており、インターネット業界も構造的な挑戦と変化を経験しつつある。こうした変化はいずれも、今年の人材の移動や仕事をめぐる人々の心情の移り変わりを加速させている。「北京日報」が伝えた。
4月12日、ビジネス系のSNS「脈脈」が発表した「勢いに乗って上昇する人材の流動と移動報告2022」によると、2022年第1四半期(1-3月)の求職に対する求人の割合は前年同期比9%上昇し、求職の競争はより厳しくなったという。
脈脈の創業者で最高経営責任者(CEO)を務める林凡氏は、「インターネット、不動産、教育・研修などの業界で求人が減少したと同時に、新エネルギー自動車、新消費、企業のデジタル化、スマート製造などの業界は拡大傾向で、大量の人材を必要としている」と述べた。
競争の圧力が増加して、働く人は安定かどうかにより関心を払うようになった。同報告によれば、「仕事をめぐる安定感」がどこから来るかをたずねたところ、半数以上が「十分な貯金」と「自分の内面の力」を挙げ、47.6%が「持続的な競争力」を挙げた。働く人はもはや安定した仕事というものに希望を托すのをやめ、自分自身の蓄積と能力をより重視するようになった。
さまざまな不確実性に直面する中、35歳以上で大企業に勤める40%以上の人が、今後に期待できる中小企業に移り、「企業の規模をダウンさせて安定を求める」ことを選んだ。フリーランスは働く人が最も受け入れやすい副業スタイルで、働く人の6割近くが専門的技術を生かしてフリーランスの仕事をしており、例えばライターやコード書きなどの仕事をしてフレキシブルワークを実現している。中でもZ世代は半数以上が個人メディアで働くことを希望する。
新経済(ニューエコノミー)が台頭したことにより、都市間の人材流動構造にも変化が生じた。全体としてみると、北京の人材が南下する傾向が目立ち、主な流動先は長江デルタ地域と珠江デルタ地域で、そのうち流入量が最も多い都市は上海、深セン、杭州だ。
働く人が関心を寄せる賃金の面では、北京が引き続き首位に立った。賃金の増加幅を見ると、ニューエコノミー分野で賃金の増加率が最も高かった都市は深センで、26.10%に達した。広州、杭州、南京、上海の増加率もそれぞれ20%を超えた。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年4月15日