「中国は今年、都市部の新規雇用者数を1100万人以上とし、都市部の調査失業率を5.5%以内に抑える」という雇用の任務を達成するには、春の就職シーズンがカギを握るタイミングになる。現在、初の就職シーズンは佳境を迎えている。今年はどのような特徴が見られるだろうか。
3月14日現在、2022年の大中都市合同の新卒者採用活動では111回の特色あるオンラインイベントが行われた。シーズン中に発表された採用情報を整理すると、製造業、エネルギー、インターネット、医薬品・衛生、土木・建築などの分野の採用枠の情報が多いことがわかる。
2021年第4四半期(10-12月)に人的資源・社会保障部(省)が発表した最も人手不足の職業100種類と比較してわかるのは、製造業とりわけスマート製造分野の人手不足が突出しており、雇用側は生産製造分野に属する43職業の人材を特に必要としていることだ。また大企業の人材ニーズが力強い上昇傾向を示し、社員1千-9999人の企業の求人数が前年同期比6.5%増加し、1万人以上の企業は同23.4%増加した。
注目されるのは、求職者の多くがインターネット業界を最初の職場と考えていることだ。今年のネット業界の離職者が転職を希望して履歴書を送った職種では技術関連が30.1%を占め、製品運営関連が18.8%、販売・マーケティング関連が9.5%だった。ネット企業の求人数が最も多い職種のトップ3も技術、販売ビジネス、製品運営で、需要と供給が基本的に釣り合っている。
賃金を見ると、競争が激しくなっても、ネット関係者の賃金への期待が下がることはない。春の就職シーズンが始まってから、ネット業界の平均賃金は前年同期比7.5%増の1万8500元に上り、増加率は前年同期の6.9%を上回った。22年になってからネット業界の平均賃金は同18.7%増加し、優れた人材に対する業界のコスト投入は引き続き勢いある増加傾向を示した。
地域別に見ると、22年春の就職シーズンの人材流動の特徴がネット業界によく現われている。就職支援サイトの拉勾招聘のデータでは、北京、上海、広州、深セン、杭州がネット人材の最も集中する5大都市だが、現在はポジションが減少傾向にある。その一方で、西安、重慶、成都などの都市はネット関連の求人数が増加傾向を示している。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年3月30日