パープルサファイアは自然界で極めて珍しい。高品質のパープルサファイアは市場供給が不足しており、高額だ。またサファイアは重要な光電機能性結晶材料で、半導体照明、探査装置、レーザー、医療などの分野で広く使用されている。南開大学物理科学学院フォトニック結晶・部品実験室はこのほど、「青莲紫」(チン・リェン・ツー)のサファイア、すなわち単結晶サファイア(Al2O3)の合成に成功した。科技日報が伝えた。
「青蓮紫」の宝石の原石
パープルサファイアのうち、「青蓮紫」の色度はCMYK(10,60,0,49)、RGB(116,52,129)で、これに近い色の鉱物・宝石はまだ報告されていない。実験室で「青蓮紫」のサファイアを合成する場合には、2000℃以上の高温で長時間かけて合成する必要がある。宝石内の着色元素は複雑で、濃度が高く、非常に高額の高温耐性に優れた白金イリジウム合金るつぼが必要だ。合成技術が複雑で、歩留まり率が低く、高コストだ。
南開大学物理科学学院フォトニック結晶・部品実験室は、長期的に高性能フォトニック結晶の合成に従事していることを踏まえ、匯友閣(天津)文化伝播有限公司などと技術の研究開発を共同で展開した。結晶合成設備、温度場の設計、結晶成長工法、色度制御、欠陥制御など一連のキーテクノロジーを確立し、「青蓮紫」の宝石の高品質合成を実現した。原石は約1万5930カラット。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年5月26日