第24回中国科学技術協会年次総会が27日午後、湖南省長沙市で閉幕した。中国科学技術協会は閉幕式で、科学の発展に対して誘導的な役割を担う最新の10の先端科学問題、工学技術イノベーションに対して重要な役割を担う10の工学技術難題、産業発展に牽引的役割を果たす10の産業技術問題を発表した。これにはブラックホールの形成と成長、インメモリコンピューティングチップなど数多くの分野が含まれる。中国新聞社が伝えた。
10の先端科学問題
・無症状期のアルツハイマー病をいかに早期に診断するか?
・信頼できる解釈可能な人工知能(AI)技術ロードマップとプランをいかに実現するか?
・原子スケールの正確な製造・構造調整による未来の情報機能部品の構築をいかに実現するか?
・新たな汚染物ガバナンスが直面している問題と挑戦は?
・自動・スマート・正確な化学合成をいかに実現するか?
・マルチオミクスをいかに統合して生物の複雑な性状を研究するか?
・材料表面の原子スケールの制御可能な除去を実現可能か?
・都市総合交通システム及びインフラの強靭性をいかに全面的かつ正確に評価するか?
・宇宙のブラックホールはどのように形成し成長しているか?
・海水ウラン採取の鍵を握る科学問題とは?
10の工学技術難題
・中国の深海・遠洋養殖施設のキーテクノロジーのブレイクスルーをいかに突破するか?
・中国の炭坑の大量の固体・液体・ガス状廃棄物の低コスト地中保管及び生態環境の協同発展をいかに実現するか?
・心原性ショックの総合的な救助・治療体制をいかに構築するか?
・全固体リチウム電池の工学的応用をいかに実現するか?
・精密・複雑硬質曲面フレキシブル電子回路をいかに実現するか?
・高原超複雑地質超長深埋トンネルの安全建設及び性能維持の技術的難題のブレイクスルーをいかに突破するか?
・高温の媒質を跨ぐ熱学・力学・化学カップリングモデリング及び表徴の難題をいかに解決するか?
・低品位ヘリウム含有天然ガスからいかにヘリウムを抽出するか?
・いかにリモートセンシング技術を利用して地球の健康に対する効果的な診断・識別・評価を展開するか?
・特大口径衛星アンテナの軌道上での展開・組立・製造をいかに実現するか?
10の産業技術問題
・細胞・遺伝子治療の臨床転化治療体制をいかに構築するか?
・インメモリコンピューティングチップの工学化と産業化をいかに実現するか?
・カーボンニュートラルを背景とする火力発電業界の低炭素発展をいかに実現するか?
・標準化設計、自動化生産、ロボット施工とプレハブ工法により、建築の工業化及び高エネルギー消費の問題をいかに体系的に解決するか?
・独自の制御可能な工業デザインソフトウェアをいかに発展させるか?
・いかに複数ソースのデータを利用して農作物病虫害の正確な予報を実現するか?
・いかに非石油原料を利用して高効率かつ安全にアジポニトリルを合成するか?
・小麦基腐病が近年中国の小麦主要生産地で流行し災害をもたらした理由、いかに科学的かつ効果的に予防・抑制するか?
・いかに大型の可変速揚水式発電システムを研究・製造するか?
・先端応用分野需要を満たす高品質アラミドの国産化技術のボトルネックをいかに突破するか?
中国科学技術協会は2018年以降、5年連続で重要な科学問題、工学技術難題、産業技術問題の募集・発表を行っている。合計で2772の問題・難題を募集し、160を発表した。2022年発表された30の問題・難題は、応募に集まった649の問題・難題から選ばれたものだ。中には、数学・物理・化学基礎科学、地球科学、生態環境、製造技術、情報技術、先進材料、資源・エネルギー、農業テクノロジー、ヘルスケア、宇宙技術の10大分野が含まれた。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年6月28日