移動体験を向上させるスマート高速道路

人民網日本語版 2022年11月21日15:42

京台高速道路済南―泰安区間改造・延長プロジェクトが10月12日、正式に完了し開通を迎えた。画像提供は山東高速集団

中国初の全線開通の「改造・延長+スマート高速道路」交通強国試行事業、山東省初のスマート高速道路の京台高速道路泰安―棗荘区間が、正式に開通してから1年以上になった。路面建設から各種サービスに至る各所に変化が見られる。

夜の帳が下りると、合流エリアで道路鋲がかすかに光り、衝突警報装置が「速度を落としてください」と音声で注意を促し、路面に「合流注意」と表示される。

山東省の泰安と曲阜の間を長年往復しているトラック運転手の楊濤氏は、「この区間、特に合分流部などの重要エリアでは、音声や照明などによる注意を促すマークを見かける。私は夜に運転することが多いが、このような注意マークを目にすると警戒を強め、慎重に運転するようになる」と述べた。

山東高速集団京台高速道路泰安―棗荘区間改造・延長プロジェクト弁公室の呂新建室長は、「京台スマート高速道路は山東省中部を横断しており、地質的、気候的条件が複雑だ。車両の全天候の安全な通行を保障するため、この道路にアクティブ発光マーク、雨天・夜間道路標識などを設置し注意を促す。また霧区間スマート誘導、融氷・除雪などの設備を設置し、レーダー感知の手段を採用し、道路付近の雨・雪・氷・霧などの気象条件下のコンディション感知、安全早期警戒、融氷・除雪、車誘導の全面的なサポートを実現した。移動をより安全に、走行をよりスムーズにする」と述べた。

「ガソリンの残量が減った」。メーターを見た楊氏は、寧陽サービスエリア(SA)に向かった。すぐにガソリンが満タンになると、作業員が手を振り「お気をつけて行ってください」と言った。

「降りて料金を支払う必要はないのだろうか」。記者の疑問に作業員は笑いながら給油所の屋根についている黒いケースを指さした。「これはETC非接触式支払いアンテナで、車を識別し自動で支払いを行える」と言った。

買い物、給油、洗車で接触せず料金を支払える。山東高速サービス開発集団の科学技術情報センターの汲洋センター長は、「寧陽SAは京台高速道路が重点的に構築するスマート型SAで、複数のスマート設備の使用を重視している。車のデータを分析し、利用者に飲食、買い物、洗車などの個別化サービスを提供し、移動体験を向上させる」と述べた。

SAを離れて間もなく、1台の車がハザードランプをつけて緊急車線に停まった。

楊氏は、「故障車だろう。私の車が急にパンクしたことがある。ワンキーで通報すると、10分もたたないうちに作業員が現場に駆けつけた」と振り返った。

山東高速股份有限公司京台スマート高速道路指令センターの管理員である陳宇氏は、「車が故障すると、センター内のクラウド制御プラットフォームがいち早くその具体的な位置を特定し、警告を出す。我々は事故レベルに基づき速やかに措置を講じる」と説明した。

クラウド制御プラットフォームは京台スマート高速道路の「ブレーン」で、全線の39種・1600台以上のスマート設備が互いにつながっており、高速道路における各種アクシデントに速やかに反応し、直ちに道路管理当局に連絡するとともに、放送、ナビゲーション、電光掲示板などを使い、その他の通過する車両に自動で注意を促し二次的事故を防止する。

呂氏は、「スマート技術をバックに、京台スマート高速道路の通行量は現在、前年同期比で106%増加している。平均車速は16.2%上がった。全体的な事故件数は31.45%減、危険区間の事故件数は35.83%減となっている」と述べた。

山東省2本目のスマート高速道路としての済青中線の済南―濰坊区間は急ピッチで施工中で、京台スマート高速道路の設計、施工及び運用・保守の先進的な経験を全面的に生かしている。山東高速集団プロジェクト管理部の張偉副部長は、「済青中線と京台スマート高速道路は一つのスマートブレーン、すなわちクラウド制御プラットフォームを共用することにより、既存の資源を効果的に利用し、効率と質のダブル向上を実現した」と述べた。(編集YF)

「人民網日本語版」2022年11月21日

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