没入型学習を記録し、学習プロセスをライブ配信 中国で学習ブロガーが人気

人民網日本語版 2022年11月22日17:01

ここ数年、SNSやショート動画プラットフォームで、自分の学習プロセスを発信して人と共有する個人メディアのブロガーが登場するようになった。大学院入試に向けたオンラインによる付き添いや励まし合いの「大学院受験友だち」もいれば、将来の発展のために準備をする大学生もおり、進学のための勉強に精を出す中学生や高校生も少なくない。

こうした学習ブロガーはテキストと画像によって自分の日常的な学習の様子を伝えたり、動画を編集して「没入型学習」を記録したり、スタジオから「学習プロセスをライブ配信」したりして、大学入試や大学院入試を前にした学習の経験を紹介する。プラットフォームの中には、ブロガーと視聴者の専用交流チャンネルを設けたところもある。

河南省の「00後(2000年代生まれ)」の諾密さんが学習ブロガーになった当初の目的は「自制力を高めること」だった。

2020年、当時中三だった諾密さんは自宅でオンライン授業を受けるようになった。自制力が弱いため、昼夜逆転してスマートフォンで遊び、授業のほうは適当に出てすませるようになった。「もうすぐ高校受験だとわかっているのに、焦る一方でスマホに夢中だった」と諾密さん。

そんな折、彼女は勉強の様子をスマホで録画する方法を思いついた。「カメラの前にいると、たくさんの目に見つめられているような気がして、自分の行動を抑制できたし、かなり集中できるようになった」という。

「あらゆる誘惑を詰め込んだパンドラの箱」だったスマホが、一転して「学習を記録するツール」になり、諾密さんの成績の順位はどんどん上がって、中三の最初の模試で全市の8千位以内に入れなかったのが、現在は安定的に学年10位以内に入っているという。

このような学習をめぐる動画やテキストなどのコンテンツの共有は、一種の「双方向の励まし」をもたらしているようだ。一定数のフォロワーを獲得すると、学習ブロガーの中にはそれまでの個人レベルでの情報共有から、情報を定期的に更新し、継続的に発信する方向へシフトチェンジする人もいる。諾密さんは休日も自習室に行って勉強する状態を維持できており、密度の高い学習リズムにゆっくりと慣れていき、カメラがなくても集中し続けられるようになったという。

長期間にわたって学習ブロガーの発信するコンテンツを見てきた視聴者は、心の中でブロガーから一種の「付き添い感」を得ている。これは「電子的な付き添い」による勉強や「クラウドの同級生」にも似た感覚だ。学習ブロガーのフォロワーの林玲さんは、「学習ブロガーは外から見られることを求め、見ている方は学習ブロガーの行動に影響されて知らず知らずのうちに勉強するよう促され、見張られているような感覚を求めている。ある意味で、ブロガーと視聴者はそれぞれが自分のニーズを満たしている」と話した。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年11月22日

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