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2022年の流行語トップ10はコレだ!

人民網日本語版 2022年12月29日09:35

読者からの応募、ネットユーザーによる投票、専門家とメディアによる選出を経て、中国の語言文学雑誌「咬文嚼字」編集部はこのほど、「2022年流行語トップ10」を発表した。今年は、「踔厲奮発、勇毅前行(奮起し闘志を燃やし、雄々しく前進)」、「中国式現代化」、「新賽道(新たなサーキット)」、「大白(ダーバイ)」、「煙火気(活気)」、「天花板(トップ・オブ・ザ・○○)」、「拿捏(摘まむ/掴む/握る)」、「雪糕刺客(アイスの刺客)」、「精神内耗(精神的エネルギーロス)」、「沈浸式(没入型)」が選ばれた。

1、踔厲奮発、勇毅前行(奮起し闘志を燃やし、雄々しく前進)

今年、「奮起し闘志を燃やし、雄々しく前進」という言葉は、文書や報告、プロパガンダ、ニュース、報道などに度々用いられた。この言葉は心を奮い立たせて気持ちを高揚させ、強い意思で勇敢に前進することを意味している。中国の社会主義現代化国家の全面的建設の実践において、「奮起し闘志を燃やし、雄々しく前進」することが、「ホットワード」となり、社会全体で流行した。この言葉は、共産党の指導の下、中国全土の各民族の人々が一致団結して、中華民族の偉大な復興の全面的な推進のために、努力し、奮闘する精神や姿を見事に描写している。

2、中国式現代化

「中国式」とは、すなわち中国スタイルや中国の特色を意味しており、「中国式現代化」とは、中国の特色を備えた現代化という意味となる。「中国式現代化」は、中国共産党による社会主義現代化のことで、中国の特色を備え、中国の実際の現代化にもマッチしており、中華民族の偉大な復興を実現するための輝かしい道でもある。

3、新賽道 (新たなサーキット)

「サーキット」とは、距離や速度を競う際に定められたレースコースを指している。ただ、経済分野において使用される「新たなサーキット」とは「新たな競争の場」を指しており、新技術や新モデルをコア競争力とした新興産業あるいは業界で細分化された分野を指し、牽引型発展や破壊的イノベーション、爆発的成長といった特性を備え、そこには膨大な市場や全く新しい成長の機会があり、未来に向かって躍動的な動きを見せる場としてとらえられている。また現在、「新たなサーキット」の意味はさらに広がりを見せ、新たなスタート地点や新たな旅立ち、新たな取り組み、新たな情勢なども指すようになっている。

4、大白(ダーバイ)

「大白(ダーバイ)」とは、白い防護服姿で、新型コロナウイルスとの闘いの第一線に立っていた医療従事者やボランティアのことを指す。中国ではディズニーのアニメ映画「ベイマックス」に登場するケア・ロボットを「大白」と訳しており、その姿に似ていることから、白い防護服姿の人々を「大白」と呼ぶようになった。この3年、中国は人の心を揺さぶるような新型コロナウイルスとの闘いを展開し、困難に満ちた苦しい歴史の試練を経験した。そして、世界を襲ったパンデミックに効果的に対応し、重症者数や死者数を世界最低水準に抑えてきた。「大白」は人々の健康を第一線で守る防壁となり、新型コロナウイルスとの闘いにおける英雄にして功労者であり、この時代に決して消えることのない足跡を刻んだ。

5、煙火気(活気)

中国の古語となる「煙火気」は本来、食物を煮炊きする際に漂う香りを指していた。しかし現在ではそれがバイタリティや活力に満ちた人情味あふれる人々の暮らしの様子を指すようになっている。

6、天花板 (トップ・オブ・ザ・○○)

「天花板」という中国語は「天井」と言う意味で、部屋の上部の板を張った部分を指し、その板には彫刻が施されたり、絵が描かれたりしていることもある。英語では「天井」という言葉を「最高限度」や「上限」の比喩として使用しており、その使い方が中国語の「天花板」にも加わり、超えることのできない「最高点」や「頂点」を指すようになった。

そしてこれが現在、流行している各分野の頂点を表現する「トップ・オブ・ザ・○○」として使われている。例えば、イケメンや美女を「トップ・オブ・ザ・顔面偏差値」、社交性に富んでいる人を「トップ・オブ・ザ・社交」、レコメンド能力の高い人を「トップ・オブ・ザ・レコメンド」、サッカーやバスケのフォワードで最高レベルのスキルを備えた人を「トップ・オブ・ザ・フォワード」と呼ぶようになっている。

7、拿捏 (摘まむ/掴む/握る)

「拿捏」という中国語は、絶妙の度合いで掌握する場合やチャンスをものにするといった場合に、「把握する」または「掌握する」といった意味で使われる。現在流行しているのは、この言葉と、人差し指と親指でつまむ手を描いたステッカーを一緒に使うスタイルで、ほぼどんなものでも「拿捏」してしまうことで、様々な意味を表現することができる。

例えば、人に対して使うなら、その人のことを完全に掌握しているという意味になり、物事に対して使うなら、その物事は完全に手のうちにあるという意味になる。また、プロセスに対して使うなら、その活動全体を正確に把握しているという意味となり、結果に対して使うなら、最終的な結果を自在にコントロールできるという意味になる。

8、雪糕刺客(アイスの刺客)

今年の夏、「アイスの刺客」がインターネット上で話題をさらった。値段が明記されておらず、あらゆる種類のアイスが一緒に並べられているため、レジで会計をする時になってようやく数十元(1元は約19.1元)もしたり、なかには100元以上もするような目の玉が飛び出る値段のアイスが「刺客」のように紛れ込んでいることに気付く。しかし時すでに遅し。すでに支払い段階に進んでしまっているので、ほとんどの消費者が泣く泣く高額なアイスを買う羽目になるというケースが相次いだ。

「刺客」とは本来、武器を使って暗殺をする人のことを指し、こっそりと行動してターゲットが完全に油断した隙を狙って、致命的な一撃を与える。「アイスの刺客」と呼ばれる高額なアイスのパッケージはいたってありふれたもので、値段の安いアイスの中にこっそり潜んでいる。そしてそれを選んでしまった消費者は、支払い段階になってようやく一杯食わされたことに気付き、それがまるで「刺客」に致命的な一撃を与えられたような感覚であることから、「アイスの刺客」と呼ばれるようになった。

9、精神内耗 (精神的エネルギーロス)

「エネルギーロス」とは本来、機械などのエネルギーロスのことを指していたが、現在では、無駄に消耗される精神や肉体、物のエネルギーのことも指すようになっている。精神的エネルギーロスとは、精神的、心理的に無駄なエネルギーロスが生じることを指しており、長期間にわたってそのような状態が続くと、身心に害が及ぶことになる。

「精神的エネルギーロス」というものは実は誰にでも共通する心理現象であり、全ての人が多かれ少なかれ抱えていると言える。メンタルをうまく調整することで、「エネルギーロス」は克服することができ、「癒し」を得ることもできるだろう。

10、沈浸式(没入型)

「没入」とは「水中に沈み入ること」を指すが、現在ではある雰囲気や思考の世界に入り込むことを指すようにもなっている。「没入型」は、完全にある活動に没頭し、関係のない知覚を遮断し、融合体験を実現することで、心理的な快感を大いに得ることができる。

例えば、「没入型読書」とは、その書籍が描いている世界に入り込み、その内容の奥深いところにあるものを把握することで、それを導きとする一種の没頭した体験と認知を組み合わせた読書スタイルを指す。

また、「没入型バーチャル・リアリティ」技術が作り出す「強い没入感」は、ヘッドマウントディスプレイといったハードウェアデバイスを活用することで、視覚や聴覚、その他の感覚を遮断し、外部の現実の世界から直接的な刺激を受けることがないようにした上で、時空の制限を取り払って、入り込んだバーチャルの世界で五感の体験をすることができる。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年12月29日 

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