「デジタル人民元のラッキーマネー」が複数窓口で送金・受取が可能に

人民網日本語版 2022年12月26日16:41

デジタル人民元のアプリケーションにこのほど、重要なアップデータが行なわれ、「専属アバター」と「個人紅包(ラッキーマネー)」の機能が加わった。微信(WeChat)や支付宝(アリペイ)のラッキーマネーと異なり、デジタル人民元のラッキーマネーは微信、QQ、支付宝など複数のプラットフォームを介した送金や受け取りが可能だ。

デジタル人民元アプリを開くと、「サービス」のページに「現金ラッキーマネー」の項目が新たに加わった。従来の「消費ラッキーマネー」は政府や企業などの機関から送金され、指定の利用条件があり、銀行口座に入金することはできなかったが、「現金ラッキーマネー」はデジタルウォレットの残高に直接入金できるデジタル人民元建てのラッキーマネーであり、受け取った後の利用制限はなく、決済に使用しても口座に入金してもいい。

デジタル人民元の現金ラッキーマネーのインターフェースを見ると、ラッキーマネーは「グループラッキーマネー」と「専属ラッキーマネー」の2種類に分かれる。「専属」は指定した携帯電話の連絡先の人に送金する。「グループ」は微信、QQ、支付宝などのSNSを通じて送金し、「拼手気(金額がアトランダムに割り当てられる運試し型ラッキーマネー)」、「拼手速(受け取る側の操作スピードによって金額が変わるラッキーマネー)」、「等額ラッキーマネー(普通のラッキーマネー)」の3種類がある。このうち「拼手速」は、受け取る側の反応が速ければ速いほど受け取る金額が大きくなる。送金側はラッキーマネーに添えるメッセージを選ぶことができ、現在はアプリにある「祖国を祝福」、「お誕生日おめでとう」や、「財源広進」、「恭喜発財」、「年年有余」(以上3つは縁起の良いあいさつの言葉)など複数の選択肢をユーザーが選べるという。

業界の専門家は、「デジタル人民元のラッキーマネーが複数のプラットフォームで受け取れるようになったことは、デジタル人民元がこれまでずっと提唱してきたエコシステム相互接続の理念を体現するものだ」との見方を示した。

試行都市の範囲が拡大

今月16日、デジタル人民元の試行範囲がさらに拡大された。これまでの数回の範囲拡大を経て、今では試行エリアが全国の省レベル行政エリア17ヶ所の26地区に広がった。具体的には、北京市、天津市、河北省、大連市、上海市、江蘇省、浙江省(杭州、寧波、温州、湖州、紹興、金華の各市)、福建省(福州、厦門の2市)、山東省(済南、青島の2市)、長沙市、広東省、広西壮(チワン)族自治区(南寧、防城港の2市)、海南省、重慶市、四川省、雲南省(昆明、西双版納の2市)、西安市の26地区だ。

業界関係者の間では、「試行範囲が拡大を続けるにつれ、消費を喚起し、実体に寄与するというデジタル人民元の持つ価値が各地政府に幅広く認められるようになった。豊富な消費シーンを擁するネット小売りプラットフォームは人々がデジタル人民元を利用する時の主な入り口になりつつあり、今後はデジタル人民元の普及推進をサポートし、実体経済に寄与する上でより積極的な役割を果たすだろう」との見方が広がる。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年12月26日

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