十堰市鄖陽区の生態防護林。
湖北省林業局によると、同省ではこの約20年の間に、約118万3640ヘクタールの土地で耕作をやめ、森林に戻す「退耕環林」プロジェクトが実施された。耕作をやめて森林に戻された土地の面積は約43万3753ヘクタール、造林が実施された荒山・荒地は約72万4220ヘクタール、山を封鎖して育林が実施されている土地が約2万5666ヘクタールだった。新華網が報じた。
湖北省林業局の関係責任者によると、1999年、四川省と陝西省、甘粛省がまず試行地に選ばれ「退耕環林」プロジェクトが実施された。その後、2002年には、中国全土で同プロジェクトの実施が始まった。そして、2014年には、同プロジェクトは2期目に突入した。
「退耕環林」プロジェクトが実施されている襄陽市保康県の山。
湖北省は、2000年から「退耕環林」のテスト事業を始め、2002年からは本格的な実施が始まった。それからの約20年間、同省政府は多くの市民が積極的に参加するよう工夫して働きかけ、プロジェクトは順調に進み、巨大な生態便益と経済効果を生み出した。中国共産党中央委員会は、同省の2期にわたる「退耕環林」プロジェクトに合わせて資金209億2000万元(1元は約18.9円)を投じ、95県・市・区が直接恩恵を受けた。モニタリング調査によると、2000年から2021年までの間、湖北省の「退耕環林」プロジェクトより生まれた生態便益の総価値は約9521億元に達した。
植樹に参加する荊門市の市民。
湖北省の各地は、「退耕環林」プロジェクトの実施を契機として、優位性を備えた商品作りにも力を入れている。そして、森林の副産物による「林下経済」や中医薬の原材料、果物・ドライフルーツ、森林観光といった新たな経済成長ポイントを生み出し、農林経済の質の高い発展を促進し、農民が豊かな生活を送ることができるよう、増収を牽引している。「退耕環林」プロジェクトを通して、湖北省は農村の労働者を農作業から「解放」し、地方の第二次産業と第三次産業の発展を促進して、県域経済の発展にしっかりとした基礎を築いている。(編集KN)
十堰市竹山県の荒山で植樹を行う男性たち。
「人民網日本語版」2023年1月4日