「メーデー5連休」となった4月29日から5月3日にかけて、中国ではレジャー観光業界が力強い回復の勢いを見せ、中国全土のレジャー市場は秩序を保ち、安定を見せた。
中国文化・観光部(省)データセンターの概算によると、5連休中に国内旅行に出かけた人の数は前年同期比70.83%増の延べ2億7400万人に達した。比較可能な統計に基づくと、2019年同期比119.09%に回復した。国内観光収入は前年同期比128.90%増の1480億5600万元(1元は約19.5円)と、比較可能な統計に基づくと、2019年同期比100.66%に回復した。
複数の旅行プラットフォームを見ると、「メーデー5連休」中、飛行機チケットの価格は新型コロナウイルス感染拡大発生前と比べて3割以上上昇したものの、中国国内の人気都市の飛行機チケット予約数は新型コロナ発生前の150%ほどまで回復した。また、列車チケットの購入者は過去最多を記録し、人気路線のチケットは、春運(春節<旧正月>期間の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)を勝る勢いで売り切れとなり、「史上最も盛り上がったメーデー5連休」というのは決して大げさではない状況となった。
価格3割以上上昇も、空の便の利用者数は最高記録を更新
旅行サイト・去哪児のプラットフォームを見ると、「メーデー5連休」中、中国国内の人気都市の飛行機チケット予約数が新型コロナウイルス感染拡大発生前の150%ほどまで回復した。5連休開始1日前の4月28日だけを見ると、空の便の利用者数が、ここ数年のピーク値(2021年4月30日)を上回り、最多となった。人気の出発地は成都、北京、深セン、広州、上海、重慶、昆明、西安、杭州、海口だった。
「メーデー5連休」期間中に海外旅行に向かう飛行機チケットの予約数も新型コロナウイルス感染拡大発生前(2019年5月1日から4日まで)の45%ほどまで回復した。人気の旅行目的地は、タイ・バンコク、香港特別行政区、韓国・ソウル、マレーシア・クアラルンプール、澳門(マカオ)特別行政区、シンガポール、日本・東京、タイ・プーケット、日本・大阪、フィリピン・マニラだった。
「メーデー5連休」中、最も人気の旅行目的地は北京
旅行サイトの飛猪(フィリギー)の統計によると、北京を行き先とした旅行商品の予約数が前年同期比8倍以上増となった。「メーデー5連休」期間中に北京に向かう旅行客が最も多かった都市は浙江省、上海市、河北省、江蘇省、広東省だった。北京に向かう飛行機のチケットの予約数は前年同期比約3.7倍だった。また、北京の人気観光地の入場前売り券の販売数も前年同期比約1.6倍だった。うち、最も人気だったのは、円明園、頤和園、ユニバーサル・北京・リゾート、中国国家博物館、慕田峪長城などだった。
「メーデー5連休」期間中、最も人気となった旅行目的地は北京、上海、杭州、成都、広州、西安、重慶、深セン、武漢、南京だった。最も人気の観光地は、上海ディズニーリゾート、ユニバーサル・北京・リゾート、杭州・西湖、広州・長隆ツーリストリゾート、珠海・長隆国際海洋リゾート、横店影視城(映画スタジオ)、普陀山景勝地、秦始皇帝陵博物院、頤和園、東方明珠広播電視塔(上海タワー)だった。
観光スポットで人気ポーズを決め、串焼きを食べるなど楽しみ方色々
旅行情報メディア・馬蜂窩の旅行ビッグデータによると、長距離旅行や海外旅行のニーズが加速しながら高まっており、その予約数が占める割合は85%以上となった。親子旅行も人気が上昇し続けており、ここ3週間で869%増と激増している。また山東省淄博市の串焼きバーベキューが爆発的人気となっているのをきっかけに、中国全土で「串焼き」ブームが巻き起こり、淄博のほか、四川・西昌や遼寧・錦州、貴州・貴陽、江蘇・徐州といった「串焼きの名城」にも、多くの若者が押し寄せて、大盛況となった。
たくさんの有名観光スポットがあり、奥深い文化を誇る北京は、中国全土で最も人気の旅行先で、「万里の長城」を登り、故宮を見学し、博物館巡りをするというのが、北京に行ったら絶対に欠かせない文化体験となっている。ジャイアントパンダ・萌蘭(モンラン)が「西直門の三太子(3番目の王子)」というニックネームで大人気となっている「北京動物園」は、人気度が166%上昇し、北京で人気度の上場幅が最も大きな観光スポットの一つとなった。
さらにいろんな遊び方を次々と編み出す若者が最近、またユニークな遊び方を発案している。例えば、上海・外灘(バンド)で「合掌」や成都の繁華街・春熙路で「両手を高く上げる」、広州塔(タワー)で「ライターの火を付ける」といった、ユニークな写真・動画が「メーデー5連休」中に、若者の間でブームになり、定番の観光スポットが若者の間で人気となった。そして、外灘万国建築群の人気度はここ1週間の間に100%上昇した。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年5月4日