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7月に中国に返還予定のパンダ「圓夢」を訪ねて仏ボーヴァル動物園へ

人民網日本語版 2023年05月09日10:58

フランス中部サンテニャンシュルシェールのボーヴァル動物園は敷地面積が44ヘクタールあり、フランス最大の動物園。ここには3万5000匹以上の動物が暮らしている。なかでも最も人気となっているのは5頭のジャイアントパンダだ。人民網が報じた。

ボーヴァル動物園で現在飼育されているパンダは、「歓歓(ファンファン)」、「圓仔(ユエンザイ)」、「圓夢(ユエンモン)」、「歓黎黎(ホワンリーリー)」、「圓嘟嘟(ユエンドゥドゥ)」の5頭。そのうち、「歓歓」と「圓仔」は、中国とフランスのジャイアントパンダ繁殖協力計画の一環として、2012年に成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地から、10年間の契約でフランスへと貸与されている。その後、2017年8月4日に、「歓歓」と「圓仔」は人工授精により、オスのパンダ「圓夢」を出産した。「圓夢」はフランスで生まれた初めてのパンダとなった。そして今年5月4日、ボーヴァル動物園は公式SNSアカウントで、「圓夢」が7月4日に中国に返還されることを明らかにした。

今年4月20日、竹を食べるパンダ「圓夢」(撮影・劉玲玲)。

今年4月20日、竹を食べるパンダ「圓夢」(撮影・劉玲玲)。

また2021年8月2日には、「歓歓」が双子の赤ちゃんを出産した。当時、フランスのネットユーザー12万人以上が、ボーヴァル動物園が企画した「パンダの赤ちゃん名前投票」に参加し、最終的に「歓黎黎」と「圓嘟嘟」に決まった。「歓黎黎」の「歓」は、母親の「歓歓」から取られ、「黎黎」はパリを意味する中国語の「巴黎」から取られている。一方の「圓嘟嘟」の「圓」は父親の「圓仔」から取られ、「嘟嘟」は「成都」を意味し、2頭がすくすく成長し、中国とフランスの友好がずっと続くようにという両国の国民の思いと期待が込められた。

動物園の南門から入り、大型猛獣エリアを通過して真っ直ぐ進むと、「中国之巔」と書かれた牌楼が見えてくる。そこがパンダが飼育されているエリアとなる。中国テイストの建物やうっそうと茂る竹林があり、通路の傍らにはパンダの暮らしや習性、関連した中国文化を紹介する液晶画面やパネルが数多く設置されている。

同園を訪れていた8歳のメリッサちゃんは「ここでエサを食べるパンダを1日中見ていても飽きない。本当にかわいい。パンダは動物園で一番好きな動物」と、うれしそうに話していた。

竹を食べる「圓夢」を熱心に眺める来園者(撮影・劉玲玲)。

竹を食べる「圓夢」を熱心に眺める来園者(撮影・劉玲玲)。

動物園の職員によると、5歳の「圓夢」の体重は100キロを超え、体長も成獣のパンダと同じほどにまで伸び、活発で、元気いっぱいだという。

職員によると、2012年に同園にやって来た「歓歓」と「圓仔」は瞬く間に同園の人気者になった。食欲旺盛な2頭のかわいい姿や仕草に多くの人が夢中になり、来園者数もたびたび新記録を更新していった。そして、「圓夢」と「歓黎黎」、「圓嘟嘟」が誕生したことで、パンダの注目度や人気度は高まるばかりとなっているという。統計によると、ボーヴァル動物園の2022年の来園者は前年比43%増の200万人に達した。

昼寝中の「歓黎黎」(撮影・劉玲玲)。

昼寝中の「歓黎黎」(撮影・劉玲玲)。

「歓歓」と「圓仔」がフランスで暮らすようになってすでに10年以上が経ち、中国とフランスのジャイアントパンダ繁殖協力の取り組みも多くの成果があがっているほか、人工繁殖のキーテクノロジー研究の分野でも新たな進展を遂げている。また、ボーヴァル動物園自然協会は、パンダの保護活動に参加し続けており、資金投入や共同研究といったスタイルで、パンダの野生復帰前期研究をバックアップしている。

最近、フランスのマクロン大統領と共に中国を訪問したボーヴァル動物園のロドルフ・ドロー園長は、「パンダはフランスと中国の友好の象徴となっている」とした。(編集KN)

木の上で昼寝中の「圓嘟嘟」(撮影・劉玲玲)。

木の上で昼寝中の「圓嘟嘟」(撮影・劉玲玲)。

「人民網日本語版」2023年5月9日

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