●セロトニン
5-ヒドロキシトリプタミンとも呼ばれるセロトニンは、精神を安定させ、安心感を与え、イライラやストレスを和らげてくれるほか、消化や睡眠、骨格調節などにも関わりのある物質。
セロトニンは平常心を保つことや食欲にも密接に関係している。セロトニンが不足すると、うつ病や疲労感、不眠症、注意欠如・多動症(ADHD)などを誘発する原因となる可能性がある。
●オキシトシン
キスやハグをしたときに幸福を感じるのは、愛情ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が分泌されるからだ。オキシトシンは、人の魅力や信頼感と密接に関係しているほか、女性の子宮を収縮する作用もある。また、母親が赤ちゃんに授乳する際の母子関係を築くのをサポートする作用もある。
●エンドルフィン
「天然の鎮痛剤」とも呼ばれているエンドルフィンは、運動中に分泌される。運動をすると、気分が良くなるのはそのためだ。
幸福ホルモンを出す9つの方法:
① 運動を習慣とする。
ジョギングをすると、エンドルフィンの分泌が促進され、不安な気持ちを和らげることができる。30分から1時間の散歩も、ドーパミンの分泌と吸収を促進する。
② 十分な睡眠をとる。
毎日8時間寝ることで、ドーパミンの量を維持し、翌日、元気に過ごすことができる。
③ 新鮮な野菜や果物を食べる。
ドーパミンは、チロシンから合成される。豆類や深海魚、乳製品、ナッツ類などにはチロシンがたくさん含まれている。新鮮な野菜、特に濃い緑の野菜、ビタミンCがたくさん含まれている果物などを食べると、より多くのドーパミンが合成される。
④ 親密な触れ合いを心がける。
対人関係における身体的接触や信頼関係の構築は、オキシトシン分泌促進につながる。普段の暮らしの中で、友人や配偶者とハグをしたり、友人と一緒に街に出かけたり、食事したりすることでも、オキシトシンが分泌される。
⑤ ペットを飼う。
エンドルフィンとオキシトシンの分泌が増えるほか、副腎から分泌されるホルモン・コルチゾルが減り、免疫力が高まる。
⑥ 何かにチャレンジする。
趣味や何かのスキルを学んでいる場合、毎日少しずつ進歩するだけでも、脳からドーパミンが分泌される。エンドルフィン研究者のロジェ・ギルマンは、エンドルフィンを最も多く、集中的に放出するのが、学習や記憶と関係のある脳の部分であることを発見した。
⑦ 日光浴をする。
朝起きてすぐに日光を浴びると、脳のセロトニンの分泌を刺激し、1日を爽やかな気分で過ごすことができる。
⑧ 目を閉じて瞑想する。
深呼吸や冥想、座禅、ヨガなどは、エンドルフィンの分泌を促進する。
⑨ 歌を歌ったり、ドラマを見たりする。
音楽を聴いたり、歌を歌ったりすると、オキシトシンやエンドルフィンが増え、幸福感が高まる。
この他にも入浴やマッサージをすると、筋肉がリラックスし、疲労を回復できるほか、セロトニンやドーパミン、オキシトシンが増える。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年6月28日