他人への信頼感の上に成り立った日本人社会に見る「日本人の矛盾」 (3)
初めて日本を訪れた中国人の体験記 ■他人に迷惑をかけたがらない日本人が、なぜ他国の目は気にならないのか?
日本の脆弱な地質や海上に漂う群島、特にこのように自らを律して注意深く行動する国民を見ていると、思いがけず日本人に同情を感じてしまう。神は日本人に対して確かに不公平だ。当初日本人は間違えた場所に降り立ってしまったのだ。ここはいつ何時地震や津波、火山噴火が起こるかわからず、さらには沈没するかも知れない国土だ。資源が乏しいため、日本人は原子力を発展させてきたが、原子力発電所は地震による津波によって被害を受け、更に大きな災難をもたらした。
日本の国民は表面的には謙虚で礼儀正しい。日本人が最も恐れるのは他人に迷惑をかけることで、最も気にするのは周囲の人たちからの視線なのだという。しかし、それならばなぜ日本人は中国を侵略し、さらには東アジアを侵略する際に、他国に迷惑をかけることを恐れなかったのか?そして、今に至るまで侵略したことを認めないのは、他国からの視線は気にしていないということなのか?これこそが、日本人が非常に矛盾に満ちた民族であるところだ。私が考えるに、ある日本人たちは、本質的に傲慢なところがある。特に、自分たちより貧しい隣国に対して。
日本に行ったことがある人なら誰でも日本人の清潔好きや規則を遵守するところに対して深い印象を持つだろう。日本の建築や街並みは決して素晴らしいわけではなく、日本の歴史や観光地も非常に美しいとはいえない。しかし、大阪、神戸から東京、北海道に至るまで、どの土地からも静けさと清らかさが漂っている。また、どの場所においても、フレンドリーで、他人への相互信頼が見て取れた。このことによって、私の中でおもわず日本人という民族に対する敬意の念が沸いてきた。清潔さを愛するということは一種の高尚な習慣である。もし中国の都市や農村の人々もみな衛生を追及し、どの場所も清潔になれば、中国の全体的な外観も大きな変化が生まれるのではないだろうか?(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年11月7日