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第13回中日韓テレビ番組製作者フォーラムで紹介されたテレビドラマ作品
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中国電視芸術家協会らが主催する「第13回中日韓テレビ製作者フォーラム」が江蘇省無錫市で開催された。三カ国は、「旅・情--幸せな夢」というテーマに基づき、本年の各国を代表するヒットドラマやドキュメンタリー、バラエティー番組など計4本を持ち寄り、参加国のテレビ番組製作者・学者らが共に作品を視聴した後、交流を行った。同フォーラムに参加した中国テレビ製作者は、作品視聴や研究討論、比較討論を通じて、東アジアのテレビ番組の発展、特に中国のテレビ番組の将来の行方に対して、どのように感じたのだろうか?人民日報海外版が伝えた。
■中国ドラマの展開は今後ますます緩やかになる?
日本ドラマ「とんび」や韓国ドラマ「学校2013」、中国ドラマ「北京青年」などを全体的に見て、多くの中国テレビ番組製作者たちが明らかに感じたことは、これらのドラマ3作品のテンポやコンセプトが明らかに異なることだ。日本ドラマ「とんび」は事故で妻を亡くした父親が一人で懸命に子供を育てる物語だ。ストーリーのテンポは緩やかで、登場人物も多くないが、各キャラクターたちの内面の感情や気持ちの描写に重点が置かれ、細部にこだわって丁寧に撮影されている。中国ドラマ「北京青年」は青年4人が自分たちが歩んできた青春の道を再び振り返る物語が描かれ、ストーリー展開も速く、シーンの切り替えも比較的多い。また、高校の教師2人とクラスに在籍する様々な学生が織り成すストーリーを描く韓国ドラマ「学校 2013」のシーンの切り替えやテンポの速さは基本的には「とんび」と「北京青年」の間に位置する。
テレビドラマだけでなく、ドキュメンタリー番組でも同様の状況が見られた。中国が選出したドキュメンタリー番組「遠方的家:北緯30℃中国行--徒歩墨脱」は、同作品の編集・演出を務めた周朝永(ジョウ・チャオヨン)氏自身が「即効ドキュメンタリー番組」と呼んでいる。周監督は、中国中央テレビ局(CCTV)国際チャンネルの「遠方的家」シリーズをこの2年間ですでに約600話分撮影している。一方、日本が選出したNHKの新日本風土記「東北の冬」も、コンセプトは同じく撮影地に住む人々の実際の生活を撮影したものではあるが、その形態は若干異なる。
中国ドキュメンタリー作品「遠方的家」は、撮影者がある場所に赴き、記者としての視点から聞き、感じたことを撮影しており、その場所の躍動感や活気があくまでも記録として収められている。一方、日本では毎年撮影されるドキュメンタリー番組の数は非常に少なく、その形態も伝統的なドキュメンタリーの形式を守っている。日本ドキュメンタリー作品「東北の冬」は5、6箇所の地域やそこで暮らす人々を撮影した後、必要な部分を精選・編集してまとめられている。大雪が積もる東北地方の厳冬に暮らす老人たちの生活は決して活気がないわけではないが、そのゆったりとした暮らしぶりに、生活の味わいが伝わってくる。
中国伝媒大学の張雅欣教授は、「3カ国のテレビドラマやドキュメンタリー番組は中日韓の異なる段階のプロセスにある社会が反映されている。日本はすでに先進国であり、心を落ち着かせて静かに待つことができる。しかし、我々は中国であわただしく歩む現実のプロセスにある。このドキュメンタリー番組から中国より発達した社会の人々の状態を見ることができる」と分析する。
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