明治が撤退も中国市場熱は冷めず 和光堂は来年中国で販売開始
明治はこのほど中国の粉ミルク市場から撤退したが、日本の乳製品メーカーの中国市場への情熱は冷めていない。アサヒグループホールディングス傘下の粉ミルク大手・和光堂は、中国の食品大手・康師傅と提携して中国市場を開拓し、現地生産に踏み切る可能性もあるという。「北京商報」が伝えた。
ある消息筋の話によると、和光堂は康師傅と上海市に合弁経営の乳幼児向け粉ミルク輸入販売会社を設立することで一致しており、さらに協力を進めて現地生産を行う可能性もある。新会社は11月に設立され、来年初めに経営をスタートする見込みという。アサヒグループ上海本部の関連部門の責任者はこの話を認めたが、協力の具体的で詳細な点や進め方などは、これから日本のグループ本部の承認を受ける必要があるとしている。
実際には和光堂は中国市場で「新参者」ではない。和光堂の乳幼児用調整粉乳ステップ1(0-12カ月用)、乳幼児用調整粉乳ステップ2(6カ月-3歳用)、調整粉末大豆乳はすでに中国で販売されており、遼寧省大連市のある対外貿易会社が委託を受けて販売しているだけのことだ。
業界には、和光堂の今回の控えめな中国市場進出は、同じく日本ブランドの明治が撤退した後の中国粉ミルク市場の空白を埋めることが主な目的との見方が広がっている。
日本製粉ミルクは中国市場でのシェアが低いため、明治の撤退は短期的には国内乳製品メーカーに大きな影響を与えることはない。だがこのシグナルからわかるのは、中国粉ミルク市場の合併再編で形成された新しい市場が、実際のところ外資系の粉ミルクメーカーに対して新たな吸引力を発揮しているということだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年10月31日