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中日関係を後退させる、逆行の安倍内閣 (2)

「週刊!深読み『ニッポン』」第50回

 安倍首相周辺が小細工を弄して日本の民衆に見せる滑稽な劇にいたっては、なおさらに紙幅を割いて叙述する必要はなかった。安倍首相が軍服を着て自衛隊の戦車に乗り民衆に写真を撮らせる、「731安倍晋三リーダー」と書かれた飛行機に乗るといった小細工については、外国のメディアや学者が詳しく研究し、かなり大きく報道もされた。それでもわれわれは首相府、軍方面の弄した小細工は注目に値しないと考えた。

 だがわれわれはついに、安倍首相が8月15日に第2次大戦敗戦記念式典で発表した式辞を聞くにいたった。「加害者としての責任」と「不戦の誓い」への言及を止めたことが、特に注目された。これらは2006年の同じ日の安倍首相の式辞にはあったが、今年はなくなったのだ。

 2006年に自ら中日関係を修復する動きがあったために、われわれは安倍首相に若干期待していた。また、すでに民主党政権期に中日関係は大幅に後退していたため、なおさらに中日が共同で修復に努力する必要があった。これはわれわれが安倍首相に希望を寄せていた重要な原因だ。だが、誤った歴史認識を持ち、慰安婦の強制性を否認し、日本がアジア諸国に対して行なった侵略戦争を否認する政治家は、未来に向き合う時も、同様に歴史を逆行させる手法を用いて、国際秩序を攪乱するだけである。

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