復活した日本競泳、強固な実力ピラミッド
中国メディアが見る日本 今回の世界水泳で、日本チームはふたたび輝きを取り戻した。荻野公介は男子400メートル自由形で銀メダル、孫楊には圧勝されたが、同種目で日本にとって実に久々の銀メダルに日本メディアは沸き返り、荻野の高い潜在力に歓喜した。中国体育報が伝えた。
荻野はもはや新人ではない。ロンドン五輪400メートル個人メドレー銅メダル。もっとも今回の400メートル自由形での銀は驚きだった。アジアからは朴泰桓(パク・テファン)、張琳、孫楊が長年本種目のメダルを独占、アジア選手の400メートル自由形での強さを証明したことを忘れてはならない。トレーニングの結果、荻野が本種目に名乗りを上げるとは誰も予想していなかった。
日本チームに新星が現われたのも無論だが、むしろ日本競泳陣全体の強化にいっそう驚かされた。ロンドン五輪で日本は銀3個、銅8個と、バランスのとれた実力をみせた。今大会では7月30日夜のレースだけでも、決勝5種目のうち3種目に日本選手が出場、なかでも男子100メートル背泳ぎ決勝には2人が登場した。結果は大健闘、女子100メートル背泳ぎで銅メダルを獲得した。日本競泳陣は男女の進化のバランスがとれており、ほぼ全種目でメダル獲得可能性のある高い実力の選手がいる。ひとりではなく多数だ。長年もがき苦しんだ日本競泳だが、抜群の実力の新人が相次いで現われている。
新人の登場は堅く培われた選手育成体制が背景にある。スイミングスクールが基盤となった美しいピラミッド状の競泳界。将来を担う選手は高い実力のみならず、頭脳も非常に明晰だ。日本水泳連盟の現在の登録者数は9万人、中国の約3倍である。