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都市に住む若者、「小確幸」求める 中国

 予想外のちょっとした収入、おいしい食事、一家団欒、眠りたいだけ眠る、ふらっと訪れた友人と話し合う--。平凡だけど、喜びやうれしさが感じられる「小さくはあるが確固とした幸せ」、すなわち「小確幸」が今、中国の若者の間で注目を集めている。このような風潮は人々の「浮ついた気持ち」を収めてくれるかもしれないが、一方で若者の「情熱」や「闘志」を奪ってしまうのではないかと懸念を示す人もいる。新華社が伝えた。

 「小さくはあるが確固とした幸せ」、略して「小確幸」。これは村上春樹氏のエッセイ集「ランゲルハンス島の午後」の中で登場した単語で、翻訳者の林少華氏が直訳し、中国でも使われるようになった。村上氏は同書の中で「『小確幸』のない人生なんて、かすかすの砂漠のようなものにすぎない」としている。

 合肥の某大学院で学ぶ張啓信さん(26)は、この「小確幸」について長年研究してきたという。張さんは「現代人は誰もが大きなストレスを抱えており、浮ついた気持ちは社会問題化している。人々は、手に入れやすく、かつ暖かみを得られる何かに期待を寄せている。そんな中、『小確幸』は人々に精神的な方向性を与え、残酷な競争と現実に慰めを与えてくれた」と語る。(編集SN)

 「人民網日本語版」2013年10月16日

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