中国の20代「家の奴隷」になっても起業はパス (2)
20代の若者というものは、本来は失うことを恐れず、勇猛果敢に行動するものだが、中国の現実をみれば、保守的な選択をする人が多く、家の奴隷になっても起業は選ばないといった傾向が顕著だ。これは一方では結婚すれば家をもつべきという伝統的な考え方の影響によるものだが、また一方では中国における起業の難しさ、起業環境の未整備、起業奨励策の少なさといった現実の問題を反映するものでもある。
2年前、世界銀行グループが発表したある報告書によると、大陸部で企業を立ち上げるには、平均して10部門で14件の手続きを行わなければならず、合法的な開業の条件が整うまで約2カ月間かかるという。その後の2年間でさまざまな進歩があり、「両会」(全国人民代表大会と全国政治協商会議)開催期間には広東省深セン市の商業登記制度改革で「ゼロ資本登録」ということまでうち出されるようになった。だが現実には、裸一貫で起業した創業者はさまざまな困難に遭遇することになる。重い税金や難しい資金調達、管理部門からの見返り要求などだ。
若者の多くは住宅を選び、起業を選ばない。これは小さな動きのようだが実は大きな問題を反映することだ。企業環境を改善し、社会のムードを改善し、起業を一大冒険ではなく普通のこととし、より多くの若い者が起業やイノベーションに挑戦するようにし、中国経済全体の活力と持続可能な発展に関わりをもたせるようにするにはどうしたらよいか。これは今の時代に早急に解決しなければならない課題だといえる。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年3月22日