中国科学院研究チーム、鳥インフルエンザウイルスの研究で大きな成果
中国科学院の研究チームはこのほどH7N9型鳥インフルエンザウイルスのヒトへの感染メカニズムの研究において突破口を開いた。研究の成果は米誌サイエンス電子版に発表された。新華社が伝えた。
論文の筆頭著者、中国科学院北京生命科学研究院の施一副研究員によると、今回のインフルエンザ感染の流行ウイルス株は安徽株であり、上海株は1症例で分離されたのみ。安徽株はトリ受容体にもヒト受容体にも結合できるが、上海株はトリ受容体に選好的に結合する。安徽株がヒト受容体への結合能力を獲得したために、ヒトの間で広く流行する可能性を備えたことを十分に説明するものだ。
施氏によると、今回のH7N9型鳥インフルエンザウイルスは限定的なヒトからヒトへの感染能力を備えると、現時点で科学者は考えている。H7N9型ウイルスは依然としてトリ受容体との強い結合能力を備えるが、ヒトからヒトへの感染力は強くない。
H7N9型ウイルスの変異を緊密に注視し、しっかりと監視・検査しなければならないと科学者は指摘する。突然変異したウイルスがトリ受容体への強い結合能力を失い、ヒト受容体への結合能力は維持した場合、インフルエンザの大流行を引き起こす可能性があるからだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年9月8日