携帯電話ウイルス スマート化・多元化のすう勢
テンセント・モバイルセキュリティ実験室が発表した最新の報告によると、モバイルネットワークの通信速度が加速するに伴い、3G・4GやWi-Fiなどの高速データ通信を通じてネットにアクセスする携帯電話利用者が増加している。しかし携帯電話ウイルス、マルウェア、広告の氾濫により、4Gなどの次世代モバイルネットワーク利用者が攻撃を受けやすくなっており、4Gネットワークの安全リスクは無視できない状況となっている。経済参考報が伝えた。
同実験室が発表した最新の携帯電話セキュリティ報告によると、同実験室が7月に処理した携帯電話ウイルスは10万件弱に達した。4Gネットワーク環境の中、スマートフォンのダウンロード速度が急速に加速しており、これらのウイルスが多くの利用者に深刻な被害をもたらしている。例えば今回発表されたデータによると、上位10に入ったウイルスに感染したユーザーは135万人に達している。これはウイルスの感染拡大の被害が、すでに氾濫を開始していることを意味する。同実験室の関係者は、「高速ネットワーク通信は、ユーザーが携帯電話に保存している個人情報がより高速にアップデートされ、盗みとられることを意味する。携帯電話のプライバシー漏洩、通信量の消耗・使用料の不正な引き落としなどの一連の安全問題が深刻化するだろう」と指摘した。
また今回発表されたセキュリティ報告は、携帯電話ウイルスがスマート化・多元化していることを示した。7月の感染者数が最も多かった10種類の携帯電話ウイルスは、使用料の不正な引き落とし、個人情報の窃盗を中心としており、そのうち上位3のウイルスはいずれも使用料を不正に引き落とすウイルスであった。
注意すべきは、「無料アプリ+広告の植え込み」が、ウイルス開発者の典型的な資金獲得手段となっていることだ。同実験室のモニタリングによると、監督管理の欠如したEC市場、携帯電話向け掲示板などのルートを通じ、大量の「悪意ある広告のプラグイン、勝手にダウンロードを実行するコード」を内蔵した偽物アプリが猛威を振るっている。これらの偽物アプリは人気アプリを装い、ユーザーのダウンロードを促し、さらに携帯電話の通知欄に広告を表示するなどで通信量を消耗しており、ユーザーの利益を著しく損ねている。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年9月10日