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ネット小売市場が急成長中 上半期取引額が3兆元突破

人民網日本語版 2017年09月15日13:21

中国EC研究センターが13日に発表した半期報告書「2017年(上半期)中国ネット小売市場データモニタリング報告」は、中国のネット小売市場の規模とユーザーのデータを明らかにし、具体的な分析も加えている。それによると、17年上半期の中国ネット小売取引額は3兆1千億元(1元は約16.9円)に達し、16年上半期の2兆3千億元に比べて34.8%増加した。浙江在線が伝えた。

同センターの曹磊センター長は、「17年上半期には、『京東618』(6月18日のネット通販イベント)が好調だったため、ネット小売取引規模が引き続き高い増加率を保った。下半期にも『818』(8月18日の越境ECサイト中心のネット通販イベント)、『ダブル11』(11月11日のネット通販イベント)、『黒五』(米国のブラックフライデーに連動したネット通販イベント)、『ダブル12』(12月12日のネット通販イベント)といった販売促進の大規模イベントが控えており、17年の中国ネット小売取引額は爆発的な伸びをみせて、7兆6千億元に達することが予想される」と述べた。

曹センター長は続けて、「17年に入ってから中国ネット小売産業の業態が百花斉放の様相を呈し、多くの小売大手が次々に取り組みを進め資金を投入し、無人小売店、生鮮食品の通販、ソーシャルネットワーキング通販、選りすぐり商品の通販といった新興の人気業態に進出した」と述べた。

▽上半期ネット小売のユーザー規模が5億人突破

同報告は17年上半期のネット通販ユーザー規模のデータも明らかにしている。17年上半期の中国ネット通販ユーザーは5億1600万人で、16年上半期の4億8千万人から7.5%増加した。17年末にはネットショッピングユーザーの規模が5億4千人に達することが予想される。

同センターネット小売部門の余思敏・補佐アナリストは、「17年上半期のネット通販ユーザーの増加傾向には3つの特徴がある」として次の3点を挙げた。

(1)インターネットとネット通販の普及にともない、ネット通販ユーザーの増加の勢いが徐々に鈍化している。

(2)現在の消費がバージョンアップする市場環境の中で、商品の質や個性に対する消費者の要求はますます高まり、買い物の体験をますます重視するようになり、オフラインでの買い物を選択する消費者も出てきた。

(3)多くのECブランドがオンラインとオフラインとで価格を同じくするメカニズムを打ち出し、消費者はオフラインでの買い物でもオンラインと同様の優待を受けられるようになった。

▽中国ネット小売市場の9つの特徴

曹センター長は中国ネット小売市場にみられる9つの特徴として次の9点を挙げた。

特徴1:ネット小売が急成長を維持。中国のネット小売取引規模が急成長を維持し、17年上半期は3兆1千億元に達して、16年上半期の2兆3千億元から34.8%増加した。

特徴2:モバイルネット通販取引額がネット小売取引額全体に占める割合がますます上昇。モバイル設備の普及とワイヤレス業務の発展にともなって、ますます多くの消費者がECプラットフォームのモバイル端末を通じて商品を購入するようになり、統計によれば、17年上半期のモバイルネット通販の取引額がネット小売取引全体に占める割合は71%に達した。

特徴3:越境輸入ECの寡占状態が明らかに。越境輸入ECの寡占状態が明らかになり、網易考拉海購、天猫国際(Tmallグローバル)、京東全球購などのネット大手が設立した越境輸入ECプラットフォームが、市場シェアの70%以上を占めた。

特徴4:「新小売」が急速に発展し、新産業の注目点に。「新小売」の概念が提起された後、大手EC企業や一部の起業家が相次いで組織し始め、オンラインプラットフォームがオフラインの構造作りを始め、オフライン企業がオンライン方面へ手を広げ始めた。同時に無人小売店、ビッグデータ、ブラックテクノロジー、スーパーマーケットのO2O事業が小売産業全体の注目点になっている。

特徴5:生鮮食品通販の分野における競争が激化。生鮮食品はリピート率が最も高く、市場の可能性が非常に大きいという特徴があり、発展を遂げた今も産業の注目点であり続けている。通販大手が多数参入したことで、市場の競争がより激しくなるとみられる。

特徴6:消費者が質や個性を重視する消費へと移行。中国国民の経済力が上昇するのにともない、消費の注目点が徐々に商品の価格から商品の質や個性へと移行しており、こうした環境の中で、越境輸入ECや選りすぐり商品の通販が急成長を遂げている。

特徴7:通販プラットフォームで生まれ育った「淘ブランド」が次々に登場。中国EC研究センターのモニタリングによると、16年にスタートし、阿里巴巴(アリババ)プラットフォームで成長したネット通販ブランドが相次いで資本の道を歩むようになり、菌曼と初語の親会社の匯美集団は中国証券監督管理委員会(証監会)に新規公開株(IPO)の発行と創業ボードでの上場を申請した。裂帛服飾も証監会にIPO発行を申請した。天猫プラットフォームで誕生し成長したEC企業でIPOを進めているところは50社を超えた。

特徴8:ネットアイドルがECステーションにおおける資本市場の突破口に。中国EC研究センターのモニタリングによると、17年上半期のネット中継のユーザー規模は3億4300万人に達し、一群のネット有名人が登場し、ネット有名人をとりまく商業チェーンと収益モデルも表面に出るようになった。

特徴9:越境輸入ECの監督管理政策の継続した改善。3月17日、商務部(商務省)の報道官が、「中国越境ECの小売輸入の過渡期的政策が期限を迎えた後は、2018年1月1日より新たな監督管理モデルを採用する」ことを明らかにした。(編集KS)

「人民網日本語版」2017年9月15日

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