乾隆帝時代のホーロー製冷蔵庫とは?瀋陽故宮が初公開

人民網日本語版 2019年04月03日15:24

遼寧省にある瀋陽故宮博物館の関係責任者は4月1日、今回一般に初公開された清の第6代皇帝・乾隆帝の時代に使われた有線七宝ホーロー宝相花冷蔵庫について、「この冷蔵庫は、精巧で非常に美しい装飾品であるだけでなく、夏には冷蔵庫やクーラーとして使うことができ、実用的価値もある」と説明した。中国新聞網が報じた。

同博物館ではこのほど「衆里尋它千百度——瀋陽故宮の厳選国宝100点のうち庶民が一番好きな文化財3点選出キャンペーン」をスタートし、来館者は文化財を見学しながら、瀋陽故宮が厳選した歴史文化財や瓷器、ホーロー、漆器、雕刻、書画、刺繍、宮廷遺物などの文化財100点の中から一番好きな文化財を3点選ぶ。それら文化財には、清初期の歴史文化の特徴が鮮明な皇太極(ホンタイジ)が使用した物品や清の中期、後期の皇帝の后妃たちの衣装、宮廷の美術品などが含まれ、素晴らしい文化的価値と芸術的価値を備えている。

なかでも、乾隆帝の有線七宝ホーロー宝相花冷蔵庫は、大きいため、東所の介祉宮に展示されている。この冷蔵庫には金メッキが施された銅の枠がはめられており、左右両側にそれぞれ2つの銅の取っ手が付いており、如意雲紋をかたどったデザインとなっている。盖の上には中の冷気を外に出すための穴・鏤空團壽字紋孔が2つあり、真夏に氷を箱の中に入れると、冷たい空気がその穴から出てきて、室内の気温を下げてくれる。また、冷蔵庫として、夏に食品が腐らないように中に入れておくこともできる。

東所とは、乾隆帝が東巡中に、皇太后が居住していた行宮で、介祉宮は皇太后の寝宮だった。この冷蔵庫が介祉宮に陳列されていたといることをみても、乾隆帝が「孝を以て天下を治む」の理念に基づいて政治を行っていたことを証明していると言えよう。(編集KN)

「人民網日本語版」2019年4月3日

  

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング