北京時間4月10日夜、世界各国の科学研究者が協力する天文観測プロジェクト「Event Horizon Telescope(EHT)」は、人類史上で初めて撮影に成功したブラックホールの画像を世界各国で同時発表した。宇宙における謎に包まれた天体・ブラックホールは、さまざまな芸術作品にも登場し、見る人の想像を掻き立ててきた。例えば、米SF映画「インターステラー」では主人公たちがブラックホールに吸い込まれるものの生還し、そこでいろんな物を発見するといった具合だ。中国新聞網が報じた。
人間がもしブラックホールに吸い込まれてしまった場合、どうなるのだろう?天体物理学博士で、科学普及作家の孫正凡氏は、「ブラックホールによって状況も変わる。小さなブラックホールの場合、その重力場の角度はまるで切り立った崖のように小さく、人間が吸い込まれていく際にはまるで麺のように体が細くなってしまうだろう」と予想する。
一方、大きいブラックホールの場合、その重力場は下り坂を降りていくように緩やかで、比較的安全と言えるが、「ブラックホールの中に吸い込まれてしまった後に生き続けることができたとしても、外部と連絡を取り合うことは難しいだろう」との見方を示す。
また、「物理学者は模型を作って、ブラックホール内部の様子を予測することはできるが、今のところ数学的に推測することしかできず、具体的なことを検証することはできない。現在のテクノロジーでは、人類が太陽に近づくことができないのと同じように、ブラックホールに近づくこともできない」と説明する。(編集KN)
「人民網日本語版」2019年4月15日