中国科学院紫金山天文台が29日に発表した情報によると、暗黒物質探査衛星「悟空」がこの2ヶ月内に、超大質量ブラックホール「CTA 102」のガンマ線バーストを頻繁に記録した。光学観測により、CTA 102が新たな活発化の状態を迎えたことが分かった。人民日報海外版が伝えた。
紫金山天文台副研究員、暗黒物質衛星プロジェクトチームメンバーの徐遵磊氏によると、宇宙には超大質量ブラックホールと呼ばれる天体が広く存在し、ほぼすべての星雲の中心に、このようなブラックホールが1個以上存在する。我々が住むこの銀河系も同様で、これがいかに形成されたのか、いかに宇宙と変化したのか、いかに星雲の進化に反作用をもたらしたのかなどは、現在も謎のままだ。そういう意味でこれらのブラックホールは掛け値なしの、宇宙の「妖怪」といえるだろう。CAT 102はこのような活動する星雲の中心であり、太陽系から約80億光年離れており、その質量は太陽の約8億5000万倍だ。CTA 102の前回の激しい活動は2012年に生じたという。
中国は2015年末に「悟空」を打ち上げ、宇宙から宇宙線とガンマ線を観測することで、宇宙の暗黒物質、ブラックホールに似た宇宙の「妖怪」を探査することを目的としている。徐氏は「CTA 102は悟空が捕獲した初の『下っ端』妖怪だ。悟空の優れた観測能力により、今後はさらに多くの宇宙の妖怪をとらえ、宇宙の万象を認識するための大きな力になることだろう」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年12月30日
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