コンテンツ活用EC、ネット通じた貧困者支援の道を開く

人民網日本語版 2019年04月24日15:21

騰訊(テンセント)傘下のワンストップ式コンテンツプラットフォーム「ペンギン号」のスタッフはこのほど、湖南省保靖県商務局から錦の旗(謝意や賛辞を刺繍した旗)を贈られた。旗に刺繍された「湖南産ポンカンEC事業による貧困者支援プロジェクトへの力強い支援に感謝します」との文字から、現地の農家たちの深い感謝の気持ちがうかがえる。

今年の春節(旧正月、今年は2月5日)を間近に控えた頃、湖南省の湘西トゥチャ族ミャオ族自治州はポンカンが豊作だったが、さまざまな原因により、保靖県など一部の地域で大量のポンカンが売れ残った。この状況を知ったペンギン号の貧困者支援プロジェクトチームは、同県の関係機関と京東の貧困者支援館にすぐさま連絡を取り、専用のコンテンツを作成し、ターゲットを絞って商品を薦め、複数のECプラットフォームと協力して支援に乗り出した。コンテンツによるお薦めとECルートが相乗効果を上げ、わずか2日間で1万人を超えるネットユーザーが5万キロ近いポンカンを購入。売上高は28万元(1元は約16.6円)に上り、現地農家は緊急事態を乗り切った。

騰訊・ペンギン号のコンテンツディレクターの陳鵬さんは、「コンテンツで流れを引き寄せ、ECでビジネスにするモデルにより、この黄色い果実を守って農村にとどまってきたお年寄りたちをできるだけ助けたい、苦労が報われてほしいと思った。ペンギン号はインターネットのコンテンツ制作プラットフォームで、制作者が制作したコンテンツを微信(WeChat)、QQ、騰訊動画など9大プラットフォームで分散して発信することができる。今回の売れ残った農産品の販売支援では、ペンギン号の『1点接続、全プラットフォーム分散発信』の能力が活用された」と述べた。

こうした能力が貧困者支援や農家支援で発揮する役割をみて、ペンギン号は昨年5月、京東クラウドファンディングなどのECプラットフォームと共同で「特産中国」貧困者支援プロジェクトを開始し、画像と文書の記録を通じ、クラウドファンディングを利用して購入につながる転換を達成し、農家が作った自然の恵みが農村から外の世界へ飛び出して直接的な利益を上げるよう支援することを目指した。

陳さんは、「この公益農家支援モデルは次のような手順をたどる。地方政府機関やEC企業が農産品の特産品を選ぶと、ペンギン号が製品や素材について取材や審査評価、確認を行い、次にコンテンツ制作者がさまざまな形態のコンテンツを制作し、騰訊は複数のプラットフォームで分散発信して特産品を薦め、最終的に消費者が購入する。選び抜かれた製品、ピンポイントで細やかなコンテンツ制作、的を適格に絞った営業販売により、ネットでのターゲットを絞った貧困者支援の新たなルートを試してみたいと思った」と振り返る。

陳さんは、「あちこち訪ね、厳しくチェックし、10ヶ月間に、100種類近くの農産品特産品を共同でネットに上げた。貴州の赤糖、石門の柑橘、竹渓の月餅、陽高の水蜜杏、湖南薛家村の茶葉などで、こうした農産品特産品の背後には、貧困世帯や貧困県の豊かになりたいというニーズがある。私たちは100ぐらいあるオリジナルコンテンツを通じて、こうした農家や県に800万元近い資金の転化をもたらし、たとえば京東の十堰貧困者支援館で扱った竹渓の月餅などは、売上高が200万元に達した。こうした農家の利益に関わるよい取り組みは、少しでもいい加減なことをしてはならない。目下、チームの歩みは雲南省、湖北省、貴州省、山西省など約10省区市の貧困県や貧困市に及ぶ」と述べた。

インターネットを通じた貧困者支援の新モデルがさらに広がりをみせている。ペンギン号チームと湖北省の関係機関が協力を進め、現地の貧困村や貧困世帯を助けて農産品の販売ルートやブランドの問題を解決した。今は、さつまいも粉、柑橘、キノコなどの第8期製品がネットに上がり、取引額は30万元を超える。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年4月24日

  

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