一時間並んで写真撮影1分間 ネット人気レストランが続々閉店のわけ (2)

人民網日本語版 2019年04月28日14:09

しかし、SNSで公開するということは、新鮮味がなくなるということを意味する。グルメの「泡麺小食堂」へのツッコミで最もよく言われるのは価格の高さだ。緑の野菜、肉類、タマゴなどを加えると、1杯で10数元から数十元になる。インスタントラーメンといえば一般的に想定される価格は2~5元ほどで、具材が加わっただけで10倍に跳ね上がるのに多くの人はついていけない。深センの店舗オーナーは、「高いお金を払ってわざわざインスタントラーメンを食べるより、家で自分で作って好きなものを入れた方がずっといい。オープン当初は若い男女が来て写真を撮っていたが、しばらくすると休日でも閑古鳥が鳴くようになった。ネット人気レストランはどこもこんなものだ。自分は痛い出費でいい教訓になったと思っている」と話す。

価格だけでなく、ハードルの低さによる同質化もレストランブランドが持続的競争力をもち得ない原因だ。「泡麺小食堂」が人気になると、同じような店が次々誕生して、独自性が失われていった。人々が見た目に飽きてきたこと、参入ハードルが元々低かったことなどもあり、一時のブームが去ると、「泡麺小食堂」は徐々に低迷していった。

同じく一世を風靡したカフェ「答案奶茶」やチョコクロワッサン店「贓贓包」と一緒に登場した「贓贓茶」も今は見る影もない。

業界関係者は、「新鮮味による一時的な消費だけでブランドに持続的な競争力を注入することはできない。消費者にしてみれば、レストラン(商品)を続けて何度も消費するかどうかを決める根本的な要因は、なんといっても味や品質だ。ネットで人気のメニューが、見た目がよく写真映えするのでSNSに上がっただけなら、それはほぼ一時的な消費に過ぎない。企業が見た目を重視するだけで、本質を大切にせず、ユーザーの基本的ニーズを軽視することになれば、最終的には後からきたもっとよいものに淘汰されることになる」と指摘する。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年4月28日

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