中国経済の安定の中での成長は容易でない 通年目標が達成可能

人民網日本語版 2019年07月22日16:25

中国国家統計局がこのほど発表したデータによると、今年上半期の中国の国内総生産(GDP)は45兆933億元(1元は約15.7円)で、前年同期比6.3%成長し、経済運営は引き続き合理的な範囲を維持し、全体的に安定し、安定の中で成長する流れを維持した。国務院発展研究センターがこのほど行った座談会で、専門家が中国経済の発展情勢について踏み込んだ分析を行った。「経済日報」が伝えた。

同センター市場経済研究部の王微部長は上半期経済運営の特徴を概括して、「『安定』は速度における安定、『成長』は質向上における成長だ」と述べた。

年初以来、中国経済発展の内部環境にも外部環境にも多くの変化が生じ、経済には大きな下方圧力がかかった。王氏は、「党中央と国務院は一連の柔軟で適切な逆周期の調整政策を相次いで打ち出しただけでなく、改革・イノベーションの促進をより重視し、開放を深化させ、ビジネス環境の改善を加速するなどの措置を通じて、市場主体の活力を絶えず活性化し、経済の内生的原動力を絶えず発揮させた。中国経済は6.3%の成長レベルを維持し、世界経済の安定発展のために非常に大きな支えを提供した。『安定』は速度における安定であり、中国経済発展の強靱さを十分に映し出した」と述べた。

上半期GDPが6.3%の成長率を達成したことを基礎として、中国の経済運営と経済発展の質は引き続き改善・向上の勢いを示した。王氏は、「『成長』は質の向上における成長であり、経済発展の質は持続的に向上している。こうした成果は主に経済構造調整が持続的に推進され、イノベーションが駆動する発展の歩みが加速を続け、改革開放の深化が発展環境のますますの好転を促進していることに体現されている」と述べた。

統計によると、消費は引き続き経済の安定成長を牽引する重要な原動力だ。上半期の全国の一人あたり平均支出は1万330元に上り、名目で前年同期比7.5%増加し、物価要因を考慮した実質では同5.2%増加した。農村部の一人あたり平均支出の増加率は都市部を上回った。消費構造が絶えず最適化されバージョンアップし、個人の消費支出に占めるサービス消費の割合は49.4%になった。

王氏は、「都市部・農村部住民の消費は規模が拡大しただけでなく、より重要なのは構造がバージョンアップしたことだ。消費ニーズは安定成長を維持し、5年続けて中国経済を牽引する1番の原動力となった。上半期の消費の伸びのGDPの成長率に対する寄与度は60.1%に達し、経済の安定を促進する主要な基礎となった」と述べた。

同センターマクロ経済研究部の陳昌盛部長は、「上半期の経済運営の特徴は、『難しさの中で安定を守った』ことだ。『安定』はマクロ調整の目標に体現され、成長、物価、雇用、国際収支などがすべて相対的に合理的な範囲にとどまった」と述べた。

陳氏は、「今年は各種政策が力を発揮するのが早く、効果もはっきりしており、特に減税・費用削減政策が実施されて、企業と市場の信頼感を効果的に高めた。当センターのアンケート調査では、小規模・零細企業2万社の平均税額は13.5%低下し、大規模・中規模企業5千社の93.1%が『税負担が目立って減少した』との見方を示した」と紹介した。

統計によれば、上半期の全国の固定資産投資は29兆9100億元に上り、同5.8%成長した。民間投資の成長率は安定回復し、インフラや国民生活など不足がある分野への投資が安定的に成長し、製造業のモデル転換・バージョンアップへの投資やハイテクなどの新たな原動力への投資が引き続き力を発揮した。

同センター産業経済研究部の許召元研究員は、「今年は投資が底を打って落ち着きをみせる傾向がより顕在化し、製造業への投資は、上半期に2ヶ月連続で上昇傾向をみせ、決して容易ではない成果を上げた。ここから経済に対する企業の信頼感が徐々に回復していることがわかる」と述べた。

また許氏は、「下半期には、減税・費用削減の効果が持続的に現れ、ビジネス環境の最適化が進んだことにともない、今後の製造業の投資とインフラ投資は安定した回復傾向を維持することが予想される」とした。

王氏は、「下半期は、引き続き複雑で変化の多い国内外の情勢に直面する。供給を増やし、製品の品質を向上させ、産業構造の調整を促進しなければならない。イノベーションを促し、イノベーション要素の投入と技術改良資金の支援を強化しなければならない。改革を推進し、対外開放の深化と要素市場のシステム改革の加速に力を入れ、高い品質の発展に向けた内生的原動力をよりよく喚起しなければならない」と述べた。

陳氏は、「中国経済は引き続き国内外の需要の減少、グローバル経済の下方周期の継続といった困難に直面するとみられるが、逆周期の調整を堅持して力を緩めず、供給側の構造改革を堅持してゆるがせにせず、総需要の安定とミクロ主体の活力の発揮とをうまく結びつければ、経済の下方圧力に耐えることができ、通年の経済成長の目標を達成することができる」との見方を示した。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年7月22日

  

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