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日本アニメ産業にはなぜ「京アニ」が必要か (3)

人民網日本語版 2019年07月24日10:19

日本アニメーター・演出協会(JAniCA)のまとめた統計によれば、日本のアニメーターの年収は20歳時平均で約110万円、30歳時平均で約210万、40歳や50歳になると約350万円になるが、食べていけるぎりぎりのラインだ。ちなみに日本では年収220万円を貧困ラインとしている。

現実に直面して、アニメーターの中には転職せざるを得ない人も出てくる。アニメーター兼ゲームデザイナーの西位輝実さんはフリーターで、両親を養うため、ゲームデザインの世界に足を踏み入れるようになった。現在、収入のうちゲームによるものがほとんどを占める。「アニメーターの収入では、自分一人食べていくのも精一杯だ」という。

▽「京アニ」はひと味違う日本のアニメスタジオ

担い手はどんどん増えるが、アニメーターの多くはアニメ生産ラインで流れ作業を担当する労働者であり、クリエイティビティに富んだアニメ人材はますます少なくなっている。安達さんは、「人材不足は日本のアニメ産業が長らく直面する深刻な問題だ」と指摘した。

アニメ監督の原恵一さんは、「日本アニメ産業が直面する最大の問題は若いアニメーターのストックがないことかもしれない。アニメ界の巨匠・宮崎駿監督が78歳で再登場したことがその証拠の1つだと考えられる」と述べた。アニメ監督の渡辺歩さんは、「特殊視覚効果(VFX)が当たり前になり、独創性が希薄になったことから、日本アニメの未来を非常に危惧している。手書きの絵が描ける優れたアニメーターがますます少なくなっている」と述べた。

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