北京星際栄耀空間科技有限公司(以下「同社」)が25日に明らかにしたところによると、同社は再利用可能な液体酸素・メタンガスエンジン「焦点1号」(以下「JD-1」)の全システムの500秒にわたる試運転を行った。これは、全システムの試運転が500秒に達し、信頼性向上試運転段階に入った中国初の液体酸素・メタンガスエンジンで、同型エンジンが製品引き渡し・応用の重大な節目を乗り越えたことを意味しており、2020年に中国初の再利用可能な液体ロケット100キロ垂直離着陸試験を実現する技術の基礎を固めた。科技日報が伝えた。
今回の500秒試運転には予冷、起動、稼働状況、シャットダウン、再利用後の処理の想定などの全フローが含まれた。試験ではエンジンの点火、起動及びシャットダウンの時間が正常で、エンジンの稼働状況、チャンバー内の圧力、温度、タービンの回転速度、振動などのパロメーターが安定的で、設計上の条件を満たした。試運転は500秒続き、無事成功した。
JD-1は同社が独自開発した15トン級再利用可能な液体酸素・メタンガスエンジンで、ロケットの回収・再利用を実現する際のカギとなる。同エンジンは設計上、30回再利用できる。ロケットの製造コストを7割以上も削減し、宇宙探査のコストを大幅に削減できる。同社によると、JD-1にはプロジェクト応用の高い価値があり、その機能は減速、着陸、長時間軌道飛行、深宇宙探査などの各種任務の需要を満たし、任務に対する適応性が高い。今回の長時間試運転により、JD-1のシステム・製品の信頼性が検証された。これは同エンジンが信頼性を蓄積する段階に入り、量産化及び大規模500秒試運転が可能になったことを意味する。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年12月26日